PayPayギフトカード|企業のキャンペーンや福利厚生に向いている理由
PayPayギフトカードはPayPayが発行するコードタイプのデジタルギフトで、国内の法人向けのサービスです。「ギフトカード」という名称ながら物理的なカードは存在せず、コードタイプのみがあります。100万円未満であれば自由に金額を設定できるため、企業のキャンペーンや福利厚生の場面での活用が期待されています。
本記事では、キャンペーンの景品や永年勤続の報奨としてPayPayギフトカードの活用を検討している企業の担当者様に向けて、概要や活用例などを解説していきます。
PayPayギフトカードとは
PayPayギフトカードはPayPayが発行するコードタイプのデジタルギフトで、次のような特徴があります。
【特徴】 ・個人で購入して贈ることはできず、国内の法人向けのサービスとなっている ・名称に「カード」とあるが、物理的なカードは存在せず、コード形式で提供されている ・受け取り手は自身のPayPayアカウントにギフトカード番号を入力するか、ギフトカードのURLをタップすればチャージされる
PayPayギフトカードの使い方
PayPayギフトカードのポイントは1ポイント1円で換算されます。つまり、1,000円分のギフトカードであれば、1,000円分の買い物に利用できます。PayPayに加盟しているすべての店舗(オンライン・オフライン問わず)で利用可能です。
なお、PayPayギフトカードを受け取った人は、次の手順で自身のアカウントにチャージします。
【手順】 ・PayPayアプリホームの「+」をタップする ・チャージ画面下部の「その他のチャージ方法」の中にある「ギフトカード」をタップする ・ギフトカード番号を入力
以上の手順で、簡単にチャージが可能です。
PayPayギフトカードの購入先
PayPayギフトカードは、PayPay公式ページから問い合わせすることで購入できます。その他の購入方法はありません。また前述たように、購入は「日本の法人」のみに限られており、個人での購入はできません。
PayPayギフトカードの活用例
PayPayギフトカードは、たとえば以下の6つのシーンで活用できます。
アンケート・資料請求・見積もり謝礼
謝礼としてPayPayギフトカードを用意することで、より多くの人にアンケート回答や資料請求、見積もりをしてもらえる可能性があります。「アンケートに回答すると、〇円分のPayPayギフトカードをプレゼント」と宣伝すれば、たくさんの人の目にも留まりやすくなるでしょう。
なお、謝礼は抽選と異なり、条件を満たした人すべてに進呈しなければなりません。そのため、数十円・数百円といった少額に対応しているPayPayギフトカードは謝礼として利用しやすいでしょう。ただし、企業からPayPayへの発注金額は1回あたり最低100万円に設定されていますので、ご注意ください。なお、アンケート謝礼に関しては、下記記事で詳しく解説していますので、併わせてご覧ください。
SNS・マストバイキャンペーンの景品
SNSでのフォロー&リポストキャンペーンや、対象商品を購入すると応募できるマストバイキャンペーンの景品としても、PayPayギフトカードを活用できます。
たとえば、Xのフォロー&リポストキャンペーンでは、期間内に条件(フォロー・リツイート・投稿など)を満たした人の中から抽選で、PayPayギフトカードをプレゼントするのです。これにより、効果的にフォロワーを増やし、リポストで情報を拡散させられるでしょう。
マストバイキャンペーンは、商品写真やレシートなどを提示することで応募できるキャンペーンです。特定の商品を購入、または一定額以上購入した人が応募資格を得られます。マストバイキャンペーンの景品としてPayPayギフトカードを用意することで、購買行動を促進できるでしょう。
友達紹介キャンペーンのインセンティブ
友達紹介キャンペーンとは、既存のお客様に自社サービスを友人や知人に紹介してもらい、紹介者と被紹介者の双方にインセンティブを付与するキャンペーンです。このインセンティブにも、PayPayギフトカードは活用しやすいでしょう。
その場合、まず紹介者に「友人・知人に紹介すると自分に得がある」というメリット感を強く抱いてもらうことが重要です。その点、多くの店舗で利用可能なキャッシュレス決済サービスであるPayPayギフトカードは、インセンティブとして非常に有効でしょう。また、金額も自由に設定できるため、訴求したいサービスが気軽に利用できるようなものであれば少額、そうでない場合は利用ハードルに合わせて金額感を調整できる点も魅力です。
来店促進キャンペーンのインセンティブ
来店促進キャンペーンとしても、PayPayギフトカードは活用できます。たとえば「来店してお買い物をした方にPayPayギフトカード〇円分をプレゼント」といったようなキャンペーンです。PayPayギフトカードを贈ることで、受け取った人は好きなものの購入に利用できるため、現物をプレゼントするよりも満足度の高いインセンティブになるでしょう。
自治体の市民向け施策の交付物
これは自治体主催の施策になりますが、「物価高騰対策」や「省エネ家電購入促進」といった施策の交付物としても、PayPayギフトカードは活用できます。たとえば、省エネ家電を購入後、申請してもらうことで、PayPayギフトカードの形で還元する、といった使い方が可能です。
福利厚生・社内インセンティブ
PayPayギフトカードは、福利厚生や社内インセンティブとしても幅広く活用できます。たとえば、以下のようなシーンで活用できます。
【活用シーン】 ・永年勤続表彰の表彰品 ・営業成績優秀者へのインセンティブ ・社内イベントの景品 ・自社の周年を記念したギフト ・社員の誕生日プレゼント
金額が自由に設定できるため、日頃の労いの気持ちを込めて少額のものを社員に配ったり、記念日のインセンティブとして数千円~数万円分を贈ったりすることも可能です。
PayPayギフトカードを活用するメリット
本項目では、PayPayギフトカードを法人向けギフトとしてキャンペーンや福利厚生で活用する場合のメリットを詳しく解説します。メリットはたとえば次の3つが挙げられるでしょう。
幅広いターゲットへの景品・インセンティブとして利用できる
PayPayは現在、6,600万人(2024年10月時点)が利用するなど、非常に利用者の多い決済サービスです。利用者が多いということは、PayPayギフトカードをもらって喜ぶ人は多いということ。そのため、どのようなキャンペーンや施策にも活用しやすいと言えるでしょう。
※2024年10月時点。PayPay公式サイトより
予算に合わせて金額を設定できる
前述したように、PayPayギフトカードは100万円未満であれば1円単位で自由に金額を設定できます。そのため、少額から高額まで予算や利用シーンに合わせた金額の設定が可能です。たとえば、イベント参加者全員に100円分をインセンティブとしてプレゼントしたり、営業成績が優秀な社員に1万円分を贈ったりすることもできます。
配送料や管理の手間がかからない
PayPayギフトカードは、コードタイプのギフトであるため、現物を発送したり管理したりする必要がありません。そのため、「梱包の手間」や「配送料」「在庫管理の手間」が不要で、ギフトに関連する業務の効率化やコスト削減につながります。
PayPayギフトカードの注意点
一方、PayPayギフトカードにも注意点が存在します。ポイントは3点あります。
PayPayを利用していない人にとっては魅力を感じにくい
PayPayギフトカードは、利用するためにPayPayアカウントが必要です。そのため、非利用者からは「アカウント登録が面倒」「普段使い慣れている決済方法以外は避けたい」と感じられる可能性があります。結果、他のキャッシュレス決済サービスを主に利用している層にとっては、PayPayギフトカードが景品となるキャンペーンへの関心が低くなる恐れがあります。
発注できる最低金額が決まっている
PayPayギフトカードの最低発注金額は100万円以上、もしくは複数回の実施合計が100万円以上です。ギフトカード1件あたりの設定を少額にすることは可能なものの、最低発注金額が決められているため、大規模なキャンペーンや一定の数の従業員に向けた福利厚生施策でないと活用が難しいでしょう。
PayPayギフトカードには有効期限があります。この有効期限は最大175日までの期間が指定できますが、贈ってからの有効期限ではなく、納品日(発行日)からの有効期限である点に注意が必要です。発注金額が最低100万円以上であるため、一度に100万円分購入して、徐々に使用していくといった使い方では、有効期限が過ぎてしまう恐れがあります。そのため、PayPayギフトカードをキャンペーンなどに活用する企業は、その有効期限内に贈れるよう注意が必要です。
※「有効期限=PayPayポイントへの交換期限」であるため、贈られた人が交換したPayPayポイントには有効期限はありません
告知などでロゴを使用する場合はチェックを受ける必要がある
キャンペーンなどの景品やインセンティブとして、PayPayギフトカードを活用する場合、施策告知などでPayPayのロゴなどを使用することがあるでしょう。しかし、そのような場合には、PayPayによるクリエイティブチェックが必要です。また、商標の使用制限などもあるため、事前に決まりをしっかりと把握しておかなければなりません。クリエイティブチェックや商標利用等、ガイドラインについては「公式サイト」をご参照ください。
えらべるタイプのギフトでさらに魅力的に
PayPayギフトカードはPayPayユーザー数が多いため、非常に実用的なギフトと言えます。しかし、最近ではキャッシュレス決済サービスが多様化しているため、人によって利用しているサービスはさまざまです。注意点でも挙げたように、PayPayギフトカードはそもそもPayPay利用者でなければ魅力が薄まってしまう可能性もあります。
そのため、PayPay含め、受け取った人が複数のキャッシュレス決済サービスの中から自由にえらべるタイプのギフトであればより多くの方にとって魅力的となるでしょう。
デジタルギフトサービスの中には、複数のポイントや電子マネーから、好きなものを選んで交換できるギフトもあります。交換できるものの中にPayPayポイントが含まれているケースも多く、PayPay利用者でもそうでない方にも利便性がいいギフトと言えます。
次からは、PayPayポイント含め、えらべるタイプのギフトを活用した企業の事例を紹介します。
えらべるタイプのギフトを利用した企業の事例
前述のように、ギフトを受け取った人がPayPayポイントをはじめ複数のキャッシュレス決済サービスの中から自由にえらべるタイプのギフトの一つに、弊社ギフティの「えらべるPay(※)」があります。ここでは、その「えらべるPay」を活用した企業の事例を紹介します。
※複数の電子マネーやポイントから受け取った人が好きなものを選んで交換できるギフトのこと
多彩な交換先が高評価を獲得
サントリー食品インターナショナル株式会社様は、飲料ブランド「伊右衛門 特茶(以下、特茶)」の商品の継続購入促進のために「特茶を飲んだら確実キャンペーン」「特茶クエスト」「特茶アドベンチャー〜光の秘宝〜」の3つの施策を展開しました。
いずれも、商品の二次元コードを読み取ることで、特茶のLINE公式アカウントの友だち登録を経て、キャンペーンに参加できる仕組みです。その中の特茶クエストでは、全60種類のステージがあり、ユーザーはステージをクリアするごとに必ずポイントを獲得できる仕様に。貯まったポイントで、「えらべるPay」に交換できるようになっていました。
このキャンペーンでは、一人のユーザーが何度もキャンペーンに参加できるよう、ポイント単価を10〜90まで幅広く設定する必要がありましたが、本来「えらべるPay」から各種決済サービスへの引き換え額は「50ポイント以上」でした。その件についてご相談をいただき、今回のキャンペーンに合わせて「10ポイント」「20ポイント」の引き換えもできるように対応しました。
その結果、今回の施策は過去のものと比較して高い償還率(当選者が賞品を受け取るために応募する比率)を達成。さらには、「デジタルインセンティブの中でも特に『えらべるPay』は、今の時代に合っていると感じた」と好評でした。
友達紹介キャンペーンで紹介成功率が50%超を達成
株式会社コロプラ様では、スマートフォン向けのゲームアプリ「とらべる島のにゃんこ」のサービス開始に合わせて、友達紹介キャンペーンを1か月間実施しました。
具体的には、「とらべる島のにゃんこ」を友達に紹介すると、ゲーム内アイテムであるキャラクター衣装2種類を紹介者・被紹介者の双方にプレゼントするキャンペーンです。さらには、Wチャンスとして「えらべるPay」最大1万円分が合計1,000名様に当たる抽選を実施。また、紹介数の上限を設けず、多くの方が登録できるよう裾野を広げました。
その結果、開始後6日間は毎日1,500件以上の紹介コードが新規で発行されました。さらに、期間中に新規で発行された紹介コードの約半分が、1件以上の紹介を成立させられていました。
県民の省エネ家電購入をサポート
福島県庁生活環境部環境共生課はカーボンニュートラルに向けた取り組みの一環として、各家庭に省エネ性能が高い家電に買い替えてもらう「省エネ家電への買い替え促進キャンペーン」を実施しました。
その施策において、ギフティは「えらべるPay」の提供のみならず「キャンペーン設計」から「広報活動」「システム整備」に至るまで、パートナー企業と連携して一気通貫で支援。また、IT企業としての強みを活かしつつ、郵便による手続きでの応募もできるようにするなど、平等性のある公共政策を実現しました。
その結果、約28億円分もの省エネ家電の買い替えにつながったほか、当初の目的であったCO2排出量削減に貢献しました。
PayPayギフトカードに関するまとめ
本記事では、PayPayギフトカードの概要や活用例、さらにはPayPayを含めさまざまなキャッシュレス決済サービスの中から受け取り手が自由にえらべるギフトについても解説しました。最後にまとめをご覧ください。
◆PayPayギフトカードの特徴
・国内の法人向けのサービス ・コードタイプのデジタルギフト ・100万円未満であれば自由に金額を設定できる ・PayPayに加盟しているすべての店舗での支払いに使用可能
◆PayPayギフトカードの活用例
・アンケート・資料請求・見積もり謝礼 ・SNS・マストバイキャンペーンの景品 ・友達紹介キャンペーンのインセンティブ ・来店促進キャンペーンのインセンティブ ・自治体の市民向け施策の交付物 ・福利厚生・社内インセンティブ
◆PayPayギフトカードのメリットと注意点
【メリット】 ・幅広いターゲットへの景品・インセンティブとして利用できる ・予算に合わせて金額を設定できる ・配送料や管理の手間がかからない
【注意点】 ・PayPayを利用していない人には魅力を感じにくい ・発注できる最低金額が決まっている ・有効期限がある ・告知などでロゴを使用する場合はチェックを受ける必要がある
PayPayは2024年10月時点で6,600万人が利用しており、国内最大級のキャッシュレス決済サービスです。その点から、PayPayギフトカードも非常に魅力的なギフトと言えます。
しかし、最近ではキャッシュレス決済サービスが多様化しており、利用しているサービスは人によって異なります。そのため、より多くの人から魅力的に思ってもらえるギフトを用意するのであれば、受け取った人が好きな電子マネーやポイントを自由にえらべるギフトを検討するのも一つの手です。ぜひご検討ください。