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2026/08/03

【永年勤続表彰】制度設計と喜ばれる記念品の選び方・ポイントを解説

永年勤続とは?離職率抑制に効果的なギフトの種類や事例を解説

永年勤続とは、一つの職場で長年にわたり勤め続けることです。企業がそうした従業員の功績に感謝し、表彰する制度が「永年勤続表彰」です。これにより、従業員のモチベーション向上や離職防止などが期待できます。

近年、終身雇用の概念が薄れ、若年層の転職や離職が増加。その中で、永年勤続表彰に一層注目が集まっています。また、表彰の効果を高めるには、適切なギフト選びが重要で、従来の金一封に加え、休暇やカタログギフトといった記念品など、選択肢も多様化しています。

しかし、ただ実施するだけではなく、企業として実施する意味のある制度にすることが重要です。そのためには、どのように永年勤続表彰を運用するか、従業員に何を贈呈するかを明確に決めておくことが求められます。

また、贈呈するものによっては課税の対象となってしまうものもあるため、企業は事前に注意点を理解した上で永年勤続表彰を実施していく必要があるでしょう。

この記事では永年勤続表彰の効果や贈り物の種類について解説します。企業文化に合った表彰制度を作り、従業員の満足度向上を目指す際の参考にしてください。

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永年勤続とは

永年勤続とは、一つの職場で長年にわたり勤め続け、会社の成長や発展に大きく寄与したことを指します。この言葉には、単に「長く働いた」という時間的な意味だけでなく、その間に培われた経験や知識、そして貢献への敬意が込められています。

企業は、勤続5年・10年・20年・30年といった節目を迎えた社員に対し、感謝と労いの意を表すために「永年勤続表彰」という制度を設けることがあります。この表彰は、社員一人ひとりの努力を認め、企業文化や価値観を共有する重要な機会とされています。なお、表彰の実施間隔は、勤続10年・20年・30年と10年刻みで実施している企業が多いようです。

そして、永年勤続表彰の贈呈品には、以下のようなものが選ばれることが多いです。

  • 金一封(社内ポイント)

  • 記念品

  • 休暇

永年勤続表彰は、古くから続く日本企業の特徴的な慣習の一つであり、戦後の高度経済成長期に多くの企業で導入されました。当時は、終身雇用を前提とした働き方が主流で、長期勤続は当たり前。表彰の贈り物も金一封などシンプルなもので十分とされていました。

しかし、転職がより一般化した現代においては、永年勤続表彰の目的が変化してきています。社員の定着率向上やモチベーション維持のため実施されることも多く、永年勤続表彰の重要性はさらに高まっています。永年勤続表彰を通じて従業員に心からの感謝を伝えられれば、企業全体の一体感が醸成され、結果として企業価値の向上にもつながるでしょう。

参考: No.2591 創業記念品や永年勤続表彰記念品の支給をしたとき|国税庁

永年勤続表彰による効果

有料素材

前述の通り、永年勤続表彰を効果的に実施することで、従業員のモチベーション向上や離職防止、ひいては企業価値の向上にもつなげられるでしょう。ここでは、その効果について、より掘り下げていきたいと思います。まず、永年勤続表彰を行うことによる、以下の効果について詳しく見てみましょう。

  • 従業員のモチベーションアップ・離職防止になる

  • 従業員を公平に評価できる

  • 従業員の家族からのイメージアップにつながる

従業員のモチベーションアップ・離職防止になる

永年勤続表彰を実施することで、従業員は「自分がここまで勤め上げてきたことを評価してくれている」と実感。働く意欲が高まるでしょう。特に、自身の努力や成果が組織全体から認められることは、職場での存在意義を再認識するきっかけとなり、日々の業務へのモチベーション向上につながります。

また、表彰という形で感謝を示すことで、表彰された従業員以外も含め全従業員の帰属意識が高まり、「この会社でこれからも貢献したい」と感じる土壌が会社全体で作られます。これにより、自然と離職率を抑える手段として重要視されているのです。

さらに近年では終身雇用の概念が薄れ、転職が一般的になりつつあります。総務省が発表した「労働力調査(詳細集計)2024年(令和6年)7~9月期平均」によると、就業者6,800万人のうち転職者数は346万人と、前年同期に比べ21万人増加しており、転職者数は年々増加傾向にあります。

このような時代背景において、永年勤続表彰は、他社との差別化を図る重要な手段としても注目されているのです。

加えて、心理的な側面からも永年勤続表彰は有効です。「努力が報われる」という実感を得た従業員は「自己効力感(目標を達成するための能力を自らが持っていると認識すること)」が高まり、さらなるチャレンジ精神を持つようになる傾向があります。このようなポジティブな循環が、企業全体のパフォーマンス向上にもつながるのです。

つまり、永年勤続表彰は単なる慣習や形式にとどまらず、従業員一人ひとりの心に響く重要な施策として、企業の成長を支える要素となります。

従業員を公平に評価できる

営業やマーケティングなどの職種は成果を数値で表しやすく、個々のパフォーマンスが比較的明確に評価されます。対して、人事や経理といったバックオフィス系の部署では、業務の性質上、目に見える成果を数値化することが難しく、適切な評価がなされにくいという課題があります。

そのような中で、「勤続年数」という客観的かつ平等な指標を用いる永年勤続表彰は、すべての従業員を公平に評価することができます。この制度を通じて、業務内容にかかわらずすべての従業員が「自分も組織にとって価値がある存在だ」と認識できるようになります。

特に「評価されていない」または「努力が正当に認められていない」と感じることは、離職の主要な原因となることが多いです。誰もが平等に評価される仕組みを導入することは、どの部署に所属していても平等に評価されている、と感じてもらう上では非常に重要です。

従業員の家族からのイメージアップにつながる

従業員の家族から「良い会社に勤めている」と感じてもらうことは、企業にとっても大きな価値を持ちます。永年勤続表彰された社員が、賞状や記念品などを自宅に持ち帰り、表彰のエピソードを家族に共有することで、家族からも「この会社は、従業員をしっかり評価してくれる」と安心感を抱くでしょう。

こうした家族の安心感や信頼は、従業員自身のモチベーションや満足度をさらに高めるだけでなく、家族からのサポート体制の強化にもつながります。結果として、家族の支えもあり、従業員がより仕事でパフォーマンスを発揮しやすくなりますし、「従業員の家族」というステークホルダーからの企業のイメージアップにも寄与するでしょう。

永年勤続表彰で一般的に贈られるもの

ここまで、永年勤続表彰を実施する効果について解説しましたが、実際にどのようなものが贈られるのでしょうか。永年勤続表彰では、以下のようなものを贈るのが一般的です。

  • 金一封(社内ポイント)

  • 記念品

  • 休暇

金一封(社内ポイント)

賞与やインセンティブとして、金一封を贈るケースは多くあります。金一封はシンプルで直接的な感謝の表現となり、使い道が自由なため、従業員の満足度を高める手段として広く活用されています。勤続年数が長くなるほど、金額も高くなるのが一般的です。

また、福利厚生としてカフェテリアプランや社内ポイントを導入している企業では、ポイントを贈呈するケースも見られます。

記念品(商品券、旅行券、カタログギフト、選択型デジタルギフト)

永年勤続表彰として、商品券、旅行券、花、カタログギフトのような記念品を贈呈する企業もあります。記念品も賞与と同様に、勤続年数が長くなるほど金額が高くなるのが一般的です。以前は、社名入りの置き時計といった記念品が贈呈されることが多かったものの、現在ではその数は減少しています。

近年では、受け取った人が賞品を自由に選べる「選択型ギフト」も人気があります。たとえば、カタログギフトや選択型のデジタルギフトなら、受け取った人が自分の好みに合ったものを選べるため、非常に喜ばれることが多いです。また、記念品のみを贈るケースもあれば、金一封と記念品を組み合わせて贈るケースも一般的に見られます。

休暇(リフレッシュ休暇)

「インセンティブ+休暇」や「記念品+休暇」といったように、リフレッシュ休暇もあわせて贈る企業も増えています。特別な休暇を与えることで、従業員に「長く務めてきたことを労ってもらっている」と感じてもらうことができ、心身をリフレッシュして仕事へのモチベーションを高めてもらう効果が期待できるでしょう。

永年勤続表彰の制度設計で決めておきたい3つのポイント

「永年勤続表彰の制度を整えたい」「既存制度を見直したい」と考えた人事担当者が、最初に整理しておきたいのが、以下の3つの観点です。

  • 誰を対象にするか

  • どの程度の予算にするか

  • どのような記念品を贈るか

これらを事前に明確化しておくことで、制度運用時の判断負担を減らし、社内規程や経営層への稟議資料も整理しやすくなります。

対象者の定義

永年勤続表彰を設計する際は、まず「誰を対象とするのか」を明確にしておくことが重要です。

国税庁の考え方では、永年勤続者に対する記念品について、一定の条件を満たす場合は給与課税を行わなくても差し支えないとされています。その判断要素の一つとして、「おおむね10年以上勤続していること」が示されています。

こうした考え方も踏まえながら、自社では以下の点を整理しておくとよいでしょう。

  • 勤続年数の区切り(5年刻み / 10年刻み など)

  • 雇用形態の扱い(正社員のみか・契約社員・パート・派遣社員を含めるか)

  • 中途入社者の前職経験を考慮するか

  • 産休・育休・休職期間の扱い

対象者の定義が曖昧だと、毎年「この人は対象?」という個別判断が発生し、運用負担につながります。長期的に制度を運用するためにも、最初に基準を文書化しておくことが大切です。

相場と予算の決め方

永年勤続表彰の予算は、勤続年数や企業規模、業種によって大きく異なります。

産労総合研究所「永年勤続表彰制度に関する調査」など各種業界調査・実務情報を踏まえると、企業規模・業種で幅はあるものの、社会通念上の参考相場として以下のレンジが広く参照されています(giftee for Business 導入企業の運用実績との整合性も踏まえた目安)。

勤続年数

参考相場帯

ポイント

10年

3〜5万円相当

初回表彰・エンゲージメント効果

20年

5〜10万円相当(大和証券 約9万円が相場帯内の参考実例)

中堅層・モチベーション維持

30年

10〜20万円相当

ベテラン層・企業文化の象徴

40年以上

20〜50万円相当

経営層・役員クラスの最大敬意

※ 上記は社会通念上の参考相場帯です。業種・企業規模・社内制度バランス・対象者数の見込みの4点で自社の妥当金額を確定します。社会通念上の妥当性を逸脱すると給与課税扱いになるリスクがあるため、相場帯を大きく超える場合は税理士に事前確認することをおすすめします。具体的な業種別の最新水準は、産労総合研究所の調査をはじめとする最新の業界レポートで確認できます。

参考: 永年勤続表彰制度に関する調査|産労総合研究所

記念品の選定基準

記念品は「換金性」と「受け取り側選択の自由度」の2軸で評価します。

選択肢

換金性

選択の自由度

給与課税扱い

全員同一の現物

なし

原則として非課税扱いされやすい 

カタログ選択型(紙)

低〜中

あり

条件次第で非課税扱いされるケースあり

受け取り側選択型デジタルギフト

あり

支給条件や運用方法によって判断される(※1)

商品券・現金

原則として給与課税対象

換金性が高いほど給与課税扱いになりやすく、選択の自由度が低いほど受け取り側の満足度が下がりやすい傾向があります。

(※1)受け取り側選択型のデジタルギフトは「選択自由度・利便性が高い」一方、各種電子マネーやポイント等に交換可能なタイプは換金性・汎用性が高いとみなされ、税務上は原則として給与課税(課税対象)として扱われる可能性が高くなります。

参考:国税庁ホームページ

福利厚生費(非課税)としての運用を検討する場合は、交換先が特定の商品や体験等に限定されている形式を選ぶなど、支給条件や運用方法を事前に顧問税理士等への確認を行うことが重要です。

近年は、多様な価値観やライフスタイルに対応しやすいことから、選択型のデジタルギフトを導入する企業も増えています。制度設計時には、満足度・運用負担・税務面のバランスを踏まえて検討することが重要です。

さらに詳しく知りたい方は、以下の記事にて、税務処理の詳細について解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

給与課税にならない記念品選びの判定フロー

永年勤続表彰の記念品が給与課税の対象となるかどうかは、国税庁の基準に照らして判定します。判定を誤ると企業側で源泉徴収の追加処理が発生し、受け取った従業員にも所得税が発生します。本章では、記念品決定後に通すべき4ステップ判定フローを整理します。

国税庁の非課税要件

国税庁 No.2591「創業記念品や永年勤続表彰記念品の支給をしたとき」では、以下の全てを満たす場合に給与課税の対象から外れることが示されています。

  • 勤続年数や地位に照らして社会通念上相当な金額以内であること

  • 勤続年数がおおむね10年以上の者を対象としていること

  • 前回の表彰からおおむね5年以上の間隔があること

判定フロー(4ステップ)

記念品の課税扱いを判定するフローを4ステップで整理しました。

ステップ1:記念品は「現金・商品券」ですか?

YES → 課税対象。給与計算に組み込み、源泉徴収予定で処理します。 NO → ステップ2 へ

ステップ2:デジタルギフト(複数ブランド選択型)ですか?

YES → 税理士確認を推奨。電子マネーや各種ポイントへ交換可能なギフト券は、税務上「換金性が高い(金銭支給と同等)」と判定され給与課税対象となるのが原則です。

デジタルギフトで非課税運用を目指す場合は、交換対象から換金性の高い電子マネー等を除外するラインナップ設定を行ったり、社内規程を整備した上で、必ず所轄税務署または顧問税理士へ事前確認を行ってください。

NO → ステップ3 へ(現物の品目を贈呈する場合)

ステップ3:対象者は「勤続10年以上 かつ 前回表彰から5年以上」ですか?

NO → 課税対象。勤続5年目などの10年未満の表彰や、前回の表彰から5年経っていない場合の支給は、非課税要件を満たさないため給与課税扱いとなります。

YES → ステップ4 へ

ステップ4:金額は社会通念上妥当(前章の相場帯内)ですか?

NO → 相場帯超過は税理士確認を推奨します。

YES → 非課税対象。福利厚生費として計上・実装可能です。

この4ステップを全てYESで通過した場合のみ、給与課税の対象から外れる前提で運用できます。福利厚生費としての扱いをより詳しく確認したい場合は、こちらの記事で福利厚生費全般の課税ラインを整理しています。

参考:[福利厚生費が給与課税になる条件|種類別ラインと自社診断チェックリスト]

永年勤続表彰で気をつけるポイント

有料素材

永年勤続表彰は、ただ実施すればよいものではなく、企業として実施する意味のある制度にすることが重要です。ここからは永年勤続表彰を行ううえで気をつけるポイントを三つ解説します。

目的や表彰の基準などを明確に定める

永年勤続表彰を導入する場合は、実施の目的や表彰の基準、表彰方法、運営方法などについて明確に定めておくことが重要です。

「正社員のみ」「非正規含む」など表彰の対象となる従業員や、表彰の基準を明確に設定した上で、従業員全員に周知しましょう。従業員のモチベーションアップや離職防止のために導入したにも関わらず、従業員たちがその制度の存在を知らなければあまり意味がありません。

また、表彰で贈呈する品は従業員のニーズや希望に合わせて設定することが大切です。事前にアンケートを取り、従業員の希望を確認しておくのもよいでしょう。もし従業員の希望が大きく分かれてしまう場合は、選択型デジタルギフトやカタログギフトなどの受け取った人自身が選べるギフトを準備しておくのがおすすめです。

表彰時の挨拶も考えておく

永年勤続表彰は、長期にわたって働いてくれた従業員への感謝も込められています。そのため、表彰時には感謝や労いの気持ちを込めた言葉を送ることも大切です。表彰時の挨拶も事前に考えておくようにしましょう。

以下は、永年勤続表彰のお祝いの挨拶に使える例文です。

永年勤続表彰大変おめでとうございます。 数々のご功績と誠実なご勤務の賜物とお喜び申し上げると共に、後進のご指導により一層ご尽力されますよう心から祈念申し上げます。

勤続○○年、おめでとうございます。 今も入社時の若さと情熱を持って仕事に励まれるお姿に心より感謝致します。 ご家族の皆様のご協力に深くお礼申し上げますとともに、これからも一層のご活躍をお祈り致します。

離職率抑制にはトータルで体験設計が重要

賞与やインセンティブは単なる臨時収入に感じられがちです。そのため、受け取った現金の使い道が職場で話題になることは少なく、本人ですら何に使ったのかを思い出せないこともしばしばあるでしょう。

一方で、たとえば休暇のような体験をギフトとして贈れば、思い出として強く印象に残ります。家族や従業員同士で楽しんだり、シェアしたりすることで、より深く記憶に刻まれ、感謝の気持ちや会社へのロイヤルティが高まります。

また、カタログギフトやデジタルギフトで自分がえらべるシーンをあえて作ることで、さらに記憶に残りやすくなり、会社に対する関心や感謝の気持ちをより強く感じてもらえます。その結果、従業員エンゲージメントの向上や離職率抑制によりつながるでしょう

永年勤続表彰で記念品を贈る際の熨斗と水引

永年勤続表彰の記念品を贈る場合の、熨斗(のし)と水引(みずひき)のマナーについても知っておきましょう。

現物の記念品を贈呈する場合は、お祝い事なので熨斗を付けます。熨斗の名入れは、会社名を書きましょう。水引は「紅白5本蝶結び」を選びます。水引の本数は多いほど格式が高くなり、適した本数を選ぶことが大切です。そのため、永年勤続表彰では5本が最適です。

表書きには

  • 御祝

  • 勤続◯周年

  • 祝勤続◯年

といったように書きましょう。

もらって嬉しいギフトカードの選び方

ギフトカードは、その汎用性の高さから幅広い場面で人気の贈り物です。最近では紙の商品券に加え、eギフトカードの普及が進み種類が多様化しているため、最適なギフトカード選びがより困難になっています。

ギフトカード選びのポイント

  • 受け取る人の生活圏や利用習慣を考慮して選定する
  • 有効期限の有無や利用可能店舗の範囲を確認する
  • デジタルタイプか現物タイプか、贈り方に合わせて選択する

さらに詳しく知りたい方は、以下の記事にて、35種類のギフトカードの詳細比較について解説しています。ぜひあわせてご覧ください。

ただし、ギフトカードの種類は非常に多く、贈る側が最適な1枚を選びきるのは簡単ではありません。従業員の年代・趣味・ライフスタイルも多様化している今、誰もが満足できるギフトを選ぶのは難しいのが実情です。

そこで注目されているのが、受け取った人が自分で好きな商品やサービスを選べる「選択型デジタルギフト」です。次章では、その特徴やメリットについて詳しく解説します。

永年勤続表彰の記念品には「選択型デジタルギフト」がおすすめ

近年では、永年勤続表彰の記念品として、デジタルギフトを贈る企業も増えています。なかでも、受け取った人が付与されたポイント内で自由に複数の商品と交換できる「選択型デジタルギフト」は、高い満足度を得られることが期待できます。

たとえばギフティの「giftee Box」なら、10,000円分を受け取った場合、その金額内で以下のように交換できます。

  • 5,000円分をAmazonポイント

  • 3,000円分を商品引換券

  • 2,000円分をカフェチケット

このように、自由にカスタマイズできるため、受け取った人の個々のニーズに応じた選択が可能です。カタログギフトであれば、選択肢の幅がある程度限られてしまう一方、デジタルギフトは商品の幅が広く(ギフティの場合、1000種類以上のラインナップから選択可能)より個々のニーズに対応しやすい点が強みといえます。

永年勤続表彰の記念品としてデジタルギフトを贈った企業の事例

実際に、永年勤続表彰の記念品として「選択型デジタルギフト(giftee Box)」を贈った企業の事例を見てみましょう。

オリジナルデザインカード×デジタルギフトで、特別感と利便性が両立した記念品に

課題

・対象者の年齢層・性別・居住エリアがさまざまななため、全員が満足する記念品を選ぶのが難しかった

・複数拠点への記念品発送作業が手間になっていた

贈ったギフト

giftee Box

成果

・さまざまな商品から選べるため、個々のニーズに応えられて満足度を上げられた

・複数拠点への配送対応を効率化でき、表彰施策準備の時間を削減できた

株式会社ディアーズ・ブレインホールディングス様では、これまでは永年勤続表彰として表彰状とカタログギフトを別々に準備し、表彰状は手渡し、カタログギフトは配送していました。

表彰状と一緒に記念品を渡すことが理想でしたが、従業員がカタログギフトを持ち帰る負担や紛失のリスクを考慮し、後日配送していました。しかし、記念品準備と配送作業に多くの時間を割いていたことで、年々記念品が簡易になっていました。また、年齢や性別などがバラバラであったため、全員が満足する記念品を選ぶことも困難でした。

そこで、永年勤続表彰の贈り物を「giftee Box」に変更。配送の手間が省け、従業員から「貰ってよかった!」「商品を選べるのが嬉しい」という声がありました。多くの従業員のニーズに答えられる満足度の高い記念品を贈ることができただけでなく、配送を効率化できて表彰施策準備の時間を削減できました。

▽この事例の詳細はこちら

デジタルギフトを人的資本経営の一部に

課題

カタログギフト利用者の管理を手作業で行なっており、手間だった

贈ったギフト

giftee Box

成果

・事務処理の手間が減った

・物理的に紙のカタログの発行が減ったことで、ペーパーレスとなり効率的になった

大和証券株式会社様では、もともと他社のカタログギフトを永年勤続表彰の記念品として贈呈していました。社員にカタログギフトを渡して、付属のはがきでギフトを申し込んでもらう形式でしたが、そうすると、社員の名前ではなく、社員の家族の名前で申し込みされるケースもあり、名前に紐づけて手作業で管理をしていたため、名前が異なると判別がつきにくいという課題がありました。

そこで、スマートフォンを日常的に使用し、デジタルギフトに馴染みのある社員も増えてきたことなどから、永年勤続表彰の記念品としてデジタルギフトを導入されました。

これにより、社員番号に紐づけて管理できるようになり、結果、それまでは申し込んだかどうかを電話確認で行なっていたのが、申し込みにまつわる事務処理の手間が大幅に削減できました。また、物理的に紙のカタログの発行が減ったことで、ペーパーレスとなり効率的になりました。

▽この事例の詳細はこちら

社長直筆メッセージ×デジタルギフトで、特別感あふれる永年勤続表彰に

企業名/ブランド名

大和証券株式会社

目的

勤続20年・30年目社員への感謝表明 

従業員エンゲージメント強化による人的資本経営の推進

成果

年間400人に9万円分のgiftee Boxを配布 

代表直筆メッセージとともに感謝の気持ちを形として伝達 

管理業務の効率化を実現

大和証券株式会社様では、勤続20年目と30年目の社員に対し、最長5日間の「勤続感謝休暇」と記念品を贈る永年勤続表彰制度を実施されています。同社は人的資本経営を重視し、企業と従業員のつながりを大切にする中で、年間約400名の対象社員へ感謝の気持ちを具体的な施策として伝えてきました。

従来は他社のカタログギフトのみを採用していましたが、スマートフォン利用が日常化し、オンラインでのギフト授受になじみのある世代が増えてきたことから、デジタルギフトの導入を検討されました。

こうして、一人あたり9万円相当の「giftee Box」を採用し、中田誠司代表取締役社長の直筆メッセージとともに贈呈しています。受け取った社員からは「選択肢が豊富で嬉しい」といった声が寄せられ、従業員エンゲージメントの強化につながっています。

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商品券の課題を解消し自由度の高い永年勤続記念品に

企業名/ブランド名

ファミリーマート社員共済会

目的

永年勤続記念品の対象者に利便性の高い贈呈品を用意 

従業員とその家族に喜ばれる記念品の提供

成果

「簡単に商品と交換できて良かった」「家族も喜んでいた」という声 

発送作業にかかる工数を削減し、準備期間を5日から2日程度に短縮

ファミリーマート社員共済会様では、永年勤続記念品を対象会員の皆さまへお贈りする取り組みを行われています。従来は商品券を贈呈していましたが、券の手配や在庫管理、発送準備に多くの手間がかかっていました。さらに、利用できるエリアやブランドが限られていたため、受け取る側の選択肢が狭まるという課題もありました。

そこで、従業員の利便性向上を重視し「giftee Box」を導入されました。1,000種類以上のラインナップからポイント分を自由に交換できるため、従来の商品券に比べて選択肢が大きく広がりました。

実際に受け取った従業員からは「簡単に商品と交換できて良かった」「家族も喜んでくれた」「ポイントを小分けに使えるのが便利」といった声が寄せられています。また、発注から配布までのプロセスがすべてオンラインで完結したことで、例年5日かかっていた準備期間を2日程度に短縮できました。

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実装事例3社 課題→ソリューション→成果の整理表

本章では、前章で紹介した3社の事例を「課題」「導入した施策」「得られた成果」の3つの観点で整理します。自社の制度設計や運用改善を検討する際の参考としてご活用ください。 

事例企業

課題

ソリューション

成果

ディアーズ・ブレインHD

年齢・性別・居住エリアが多様で、全員が満足する記念品選定が難しかった。

複数拠点への配送業務も負担になっていた。 

giftee Box(受け取り側選択型)導入

個々のニーズに対応しやすくなり、配送業務も効率化。

表彰準備にかかる時間を削減できた。

大和証券

カタログギフトの申込管理を手作業で行っており、

家族名義での申込など管理負担が発生していた。

giftee Box導入に加え、社員番号との紐付け運用を実施。

勤続感謝休暇や代表メッセージも組み合わせて運用。 

年間約400名規模の運用を効率化。

事務処理負担の軽減やペーパーレス化につながった。 

ファミリーマート社員共済会

商品券の手配・在庫管理・発送準備に工数がかかっていた。

利用できる店舗やエリアも限定されていた。

giftee Box(1,000種類以上)+ 全オンライン化

準備期間を5日程度から2日程度へ短縮。

受け取り側の選択肢も広がった。 

3社に共通しているのは、以下のようなポイントです。

  • 受け取り側が自由に選べる形式を採用し、多様なニーズへ対応している
  • デジタル化によって配送・申込・管理などの運用負担を軽減している
  • 記念品だけでなく、休暇やメッセージなどを組み合わせて特別感を演出している

永年勤続表彰は、単に記念品を贈る制度ではなく「感謝をどう伝えるか」「運用をどう継続するか」まで含めて設計することが重要です。対象人数や予算、社内運用体制に応じて、自社に合った形を検討するとよいでしょう。

※事例における非課税運用の可否については、各社の社内規程および所轄税務署・税理士との確認のもと運用されています。

あわせて知っておきたい従業員向け施策

永年勤続表彰は、単に「長く勤めたことへの感謝」にとどまりません。今では、従業員のモチベーションやエンゲージメントを高めるのに有効な施策です。

その効果を最大化するには、人的資本経営や従業員体験(EX)といった広い視点で制度を設計することが重要です。ここでは、表彰制度を企業価値の向上につなげるために知っておきたいポイントを解説します。

従業員体験(Employee Experience)を意識した制度設計

従業員体験(EX)とは、入社から退職までのあらゆる経験の総体を指します。永年勤続表彰を「一度きりのイベント」として実施するのではなく、キャリアを通じた体験設計の一部として組み込むことで、エンゲージメント向上や離職防止につながります。

実践のチェックポイント

  • 表彰までのプロセスや演出にこだわり、記憶に残る特別な体験をつくる

  • 家族や関係者への配慮を通じて、従業員の帰属意識を高める

  • 表彰後のフォローアップで、継続的な関係性を築く

従業員体験の設計についてさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事にて、戦略的な体験設計から具体的な改善手法まで詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

周年祝いと組み合わせた体系的な表彰制度

永年勤続表彰を企業の周年祝いと連携させると、個人の功績と企業の成長を同時に祝うことができます。

創立記念日や節目の年に表彰を行えば、従業員の成長と企業の歩みを重ね合わせた特別な体験となり、より強い感謝を伝えられます。

実践のチェックポイント

  • 企業の節目と従業員の勤続年数を関連付けて特別感を演出する

  • 周年記念イベントと合わせて表彰式を行い、全社的に祝福する

  • 記念品には企業の歴史や価値観を込める

周年祝いの活用についてさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事にて、効果的な周年祝いの企画から記念品の選び方まで詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

人的資本経営の視点から見る永年勤続表彰

現代の経営では、人材を「資源」ではなく「資本」と捉える人的資本経営が重視されています。 この視点で永年勤続表彰を見ると、単なる慰労ではなく、従業員への長期的な投資としての意味を持ちます。

知識・経験・ネットワークを蓄積したベテラン社員は、企業にとって貴重な無形資産。その価値を正しく評価することで、人的資本の最大活用につながります。

実践のチェックポイント

  • 勤続年数だけでなく、知識やスキルの蓄積も評価に含める

  • 後進の育成や知識共有を促す表彰制度を設計する

  • 中長期の人材戦略の一環として、制度の効果を測定する

人的資本経営の実践についてさらに詳しく知りたい方は、下記記事にて、戦略的な人材投資から具体的な実践方法まで詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

永年勤続表彰に関するよくある質問(FAQ)

永年勤続表彰は従業員のエンゲージメントを高める有効な施策である一方、いざ制度を導入・運用するとなると、対象者の範囲や税務上の扱いなど、実務における細かな疑問が生じやすいものです。ここでは、多くの企業の人事・総務担当者から寄せられる代表的な質問と、その回答を分かりやすくまとめました。

Q. 永年勤続表彰は法律で義務付けられていますか?

永年勤続表彰は法的な義務ではありません。企業が任意で導入する福利厚生制度の一つです。ただし、従業員のモチベーション向上や離職防止に効果があるため、多くの企業が自主的に導入しています。

Q. パート・アルバイトも表彰の対象になりますか?

企業の規定によって異なります。正社員のみを対象とする設計も可能ですが、近年は同一労働同一賃金の観点やエンゲージメント向上の観点から、雇用形態を問わず対象に含める企業が増えています。なお、パート・アルバイトの方であっても「勤続10年以上かつ社会通念上相当な金額」といった国税庁の要件を満たせば、同様に非課税措置の適用対象となり得ます。制度設計時に対象範囲を明確に定め、社内に周知することが重要です。

Q. 記念品と金一封は併用できますか?

併用は可能です。実際に、多くの企業では金一封(賞与)と記念品を組み合わせて贈呈しています。また、休暇(リフレッシュ休暇)をあわせて付与するケースも増えています。複数の贈呈品を組み合わせることで、表彰の特別感を高めることができるでしょう。

まとめ

永年勤続表彰は、長期勤続者への感謝を伝えるだけでなく、組織のエンゲージメント施策として機能する制度です。受け取り側選択型のデジタルギフトをはじめ、現代の選択肢は多様化しています。

形だけの表彰にしないために、対象者・相場・記念品の3軸を社内規程で明確にし、給与課税にならない判定フローを通したうえで、自社の特性に合った設計を進めましょう。3事例(ディアーズ・ブレインHD / 大和証券 / ファミリーマート社員共済会)の運用パターンも参考に、自社制度の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。

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