内覧会の記念品選び方|予算別のおすすめと効率的な配布方法とは

内覧会で配る記念品について「何を選べば喜ばれるのか」と迷う担当者は少なくありません。予算の目安や配布・管理の負担など、判断に悩むポイントも多くあります。
記念品は単なるお土産ではなく、来場意欲を高めたり、施設や企業の印象を左右したりする大切なツールです。選び方次第で来場者数の増加や口コミでの認知拡大も期待できます。
本記事では以下を解説します。
記念品の役割と重要性
実用性やターゲットに応じた選び方
目的別・予算別のおすすめ品
デジタルギフトを活用した配布方法
景品表示法などの注意点と成功事例
内覧会の目的や来場者層に合った記念品を選べば、満足度や認知度の向上が期待できます。
企画段階から役立つ内容としてまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
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内覧会で記念品を配布することで得られる効果
内覧会の記念品は、来場者へのお礼という役割だけでなく、施設の魅力を広く届けるための大切な戦略ツールとして活用できます。
本章では、記念品を配布することで期待できる3つの効果を整理します。
①来場者数の増加
事前告知で「来場者全員に○○をプレゼント」と具体的に示すだけでも、来場を後押しする効果が期待できます。
特に、人気カフェのギフト券や選べるデジタルギフトなど魅力が伝わりやすい内容を提示すれば、来場意欲はさらに高まるでしょう。
また、記念品の魅力が口コミにつながるケースも少なくありません。
「この記念品がもらえるなら一緒に行こう」と家族や友人を誘うきっかけになり、結果として想定以上の来場者数につながる可能性もあります。
②施設の印象向上とブランディング
記念品の質やデザインは、施設のイメージにそのまま反映されます。
たとえば、環境に配慮したエコグッズなら「サステナビリティを大切にする施設」、地域特産品なら「地域とのつながりを重視する施設」といった印象が自然に伝わります。
さらに、日常的に使えるアイテムを選べば、利用者が手に取るたびに施設を思い出すきっかけにもなるでしょう。
タオルやエコバッグのような実用的な記念品は長く使われる傾向があり、ブランド認知を少しずつ積み重ねられる点も魅力です。
③口コミの促進と地域との関係構築
来場者が満足度の高い記念品を受け取ると「よい内覧会だった」や「雰囲気がよかった」などポジティブな口コミが生まれやすくなります。
誠実さや心配りが感じられるアイテムを選ぶことで、開業後の利用や知人への紹介につながるケースも少なくありません。
記念品は単なるお礼ではなく、顧客や地域との関係を長く育てるための大切なコミュニケーションツールとして働きます。
内覧会の記念品の選び方|4つの基本原則
内覧会の記念品は、実用性・ターゲットとの相性・施設の特性・予算バランスの4点を押さえると、来場者満足度と施設の印象を同時に高められます。
どの原則も欠けないように、4つの視点を総合して記念品を選びましょう。
実用性を重視する
まず押さえておくべきポイントが、実用性です。日常生活で使えるアイテムは受け取ったときの満足度が高く、その後も長く使ってもらえる傾向があります。
タオルやエコバッグ、文房具セット、保冷バッグなどは、年齢や性別を問わず活用しやすく、在庫管理のしやすさも魅力です。
中でもデジタルギフトは実用性に優れた選択肢です。受け取った方が自分の好みに合わせて商品を選べるため「使われない記念品」が生まれにくく、無駄が出ません。
コンビニやカフェ、ECサイトなど利用先が幅広い点も、人気を集める理由の一つでしょう。
ターゲット層に合わせる
来場者の属性に合った記念品を選ぶことも大切です。
ファミリー層が多い場合は、家族で使える日用品や子どもが喜ぶお菓子セットが向いています。ビジネスパーソンが中心なら、職場で活用しやすい文房具やカフェのギフト券が好まれるでしょう。
また、使いやすさや健康面に配慮したアイテムであれば、高齢の方にも安心して使っていただけます。
来場者層が幅広い場合は、好みが分かれても使いやすいデジタルギフトがおすすめです。
施設の特性を反映する
記念品は、施設のコンセプトや強みを伝える大切なメッセージツールです。だからこそ、施設のテーマに合ったアイテムを選ぶことが重要です。
環境配慮を掲げる施設ならエコグッズ、地域密着型なら地元の特産品、健康志向の場合は衛生用品や健康関連アイテムなどが喜ばれるでしょう。
また、施設のロゴやスローガンをさりげなくデザインに取り入れると、ブランド認知の向上につながります。
ただし、宣伝色が強すぎると逆効果になることもあるため「もらってうれしい」と感じてもらえるデザインや品質のバランスを意識してください。
予算とのバランスを考える
内容がどれだけ魅力的でも、予算に見合わなければ継続的に実施することは難しくなります。
一般的な記念品の相場は、1人あたり500〜1,500円が安牌でしょう。
高額な記念品は来場意欲を高めやすい反面、予算を圧迫しやすく、逆に価格を抑えすぎると満足度が下がる可能性があります。
そのため、目的と期待値のバランスを見ながら、適切な価格帯を選ぶことが大切です。
予算が限られている場合は、少額でも満足度を得やすいデジタルギフトが有力です。在庫を抱える必要がないため、想定以上に来場者が増えた場合でも、柔軟に対応できます。
なお、具体的な金額設定の考え方については、後述の「内覧会の記念品の予算相場」で詳しく紹介します。
目的別のおすすめ記念品
内覧会の目的によって、選ぶべき記念品は大きく変わります。
ここでは、代表的な4つの目的ごとに、選び方のポイントとおすすめの記念品を紹介します。
目的 | おすすめの記念品 | 特徴 |
|---|---|---|
来場促進を重視 | デジタルギフト、人気ブランドのギフト券 | 訴求力が高く、事前告知で来場意欲を高めやすい |
ブランディング重視 | オリジナルエコバッグ、ロゴ入りタオル | 長く使われやすく、ブランド露出の機会が多い |
コスト効率を重視 | 少額のデジタルギフト、季節の日用品 | 在庫リスクがなく、総コストを抑えられる |
満足度を重視 | 選択肢のあるデジタルギフト、カタログギフト | 受け取り者が自由に選べるため、「使わない記念品」が出にくい |
来場促進を重視する場合
来場者数をできるだけ増やしたいときは、来場者が「欲しい」と思える訴求力の高い記念品を選ぶことがポイントです。
おすすめの記念品
- 人気ブランドのギフト券(カフェチェーンやコンビニなどで使える)
- 選べるデジタルギフト
- 話題の商品や限定アイテム
事前告知では「来場者全員にギフト券をプレゼント」や「1,000円分のデジタルギフト進呈」など、金額や内容を具体的に伝えると来場意欲が高まります。
さらに「先着100名様限定」のような特典を設けると特別感が生まれ、「早めに行ってみよう」と感じる方が増えるでしょう。
デジタルギフトは年代を問わず使いやすく、自由に選べる点も大きな魅力です。
ブランディング・認知度向上を重視する場合
施設の認知拡大やブランドイメージを高めたい場合は、オリジナル性があり、品質にこだわった記念品を選ぶと効果が出やすくなります。
おすすめの記念品
- オリジナルデザインのエコバッグ
- ロゴ入りタオル
- オリジナル文房具セット
- 施設名入りのクリアファイルやノート
素材や印刷の仕上がりにこだわることで、「品のある施設」や「信頼できる運営」というイメージを高められます。
エコバッグは外出時に使われる機会が多く、タオルは長期間手元に残るため、施設名やロゴを継続的に見てもらえるのが大きな利点です。ブランド認知の向上にもつながるでしょう。
コスト効率を重視する場合
予算が限られていても、選び方を工夫すれば満足度の高い記念品を用意できます。
おすすめの記念品
- 地域特産品の小ロット商品
- 季節の日用品(例:夏は冷却グッズ、冬は使い捨てカイロなど)
- 少額のデジタルギフト(100円〜500円)
特にデジタルギフトは、在庫管理や配送コストが不要で、来場者数が増えた場合でも追加対応がしやすいことが魅力です。
100円単位で設定できるものも多く、自分で選べる楽しさがあるため、限られた予算でも満足度を保てる選択肢といえます。
来場者満足度を重視する場合
「参加してよかった」と感じてもらうには、一人ひとりが好みに合わせて選べる記念品が効果的です。
おすすめの記念品
- 複数の商品から選択できるデジタルギフト
- カタログギフト
- 利用先が豊富なギフトカード
来場・成約・アンケート回答などのタイミングに特典を組み合わせると、満足度を高めながら必要な情報も集められます。
また、「自分のために用意された」と感じられる記念品は、施設への信頼感や好印象につながり、口コミでもよい評価が広がるでしょう。
内覧会の記念品の予算相場
予算を適切に決めておくと、記念品選びや全体の費用管理が進めやすくなります。ここでは、1人あたりの目安と総予算の考え方を整理して紹介します。
1人あたりの予算目安
内覧会で配る記念品は、前述の通り、1人あたり500〜1,500円が一般的とされています。
この範囲であれば、実用性があり、幅広い来場者に喜ばれるアイテムが揃えられます。
金額を決めるときは、内覧会の目的や来場者がどれくらい期待しているイベントかを考慮しましょう。
たとえば、新規開業で地域に強くアピールしたい場合は、1,000〜1,500円のやや高めの予算にすると印象を残せます。
一方、すでに認知されている施設の移転イベントであれば、500〜1,000円の標準的な価格帯でも十分だったりします。
デジタルギフトは在庫管理や配送コストがかからず、少額でも「選べる楽しさ」があるため、コストパフォーマンスにも優れています。
総予算の算出方法
総予算を決める際は、まず予想来場者数 × 1人あたりの単価で金額を算出します。また、当日は想定より来場者が増えることもあるため、110〜120%分を用意しておくと安心です。
計算例
予想来場者数:200人 / 1人あたりの予算:1,000円
基本予算:200人 × 1,000円 = 20万円
余裕を持った予算(110%想定):220人 × 1,000円 = 22万円(推奨)
効率的な記念品配布にはデジタルギフトがおすすめ
内覧会の記念品として、近年特に選ばれているのが「デジタルギフト」です。メールや二次元コードで手軽に渡せるため、準備する側にも受け取る側にも使いやすい点が特徴です。
企業側のメリット
在庫管理が不要で、来場者数の増減にも柔軟に対応できる
配送費や保管費のコストを削減できる
二次元コードやメールで配布でき、受付での手渡し作業を減らせる
来場者側のメリット
コンビニ・カフェ・ECサイトなどから、好きな商品を選べる
持ち帰りが不要で、荷物にならない
紛失の心配がなく、受け取ったらすぐに利用できる
有名カフェチェーンのドリンクチケットやQUOカードPay、Amazonギフトカードなど、デジタルギフトの種類は豊富です。内覧会の目的や来場者層に合わせて柔軟に選べる点が、大きなメリットです。
年代やライフスタイルがさまざまな来場者が想定される場合は、好きな商品を自分で選べるタイプのデジタルギフトが特に向いています。個々の好みに合ったアイテムを選べるため、満足度も高まります。
また、デジタルギフトは効率よく配布したい企業側にも、受け取る楽しさを重視したい来場者側にもメリットの多い記念品です。
運用のしやすさと満足度の高さを両立したい場合には、有力な選択肢として検討する価値があります。
法人向けの活用方法や成功事例については、以下の関連記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてください。
記念品配布の注意点
内覧会で記念品を配布する際は、法律上のルールや経理・運用面のポイントを事前に把握しておく必要があります。特に意識したいのが、景品表示法への対応です。
景品表示法の対応
「景品表示法」は、不当景品類及び不当表示防止法の略称で、一般消費者の利益の保護を目的に、商品・サービスの品質、内容、価格、取引条件などを偽って不当に表示することを規制したり、過大な景品類の提供を防ぐために景品類の最高額を制限したりする法律です。
その中で、商品・サービスの利用者に対して、くじ等の偶然性や特定行為(競技の優劣など)によって景品類をプレゼントする「一般懸賞」では、以下のように景品類の最高額に制限が設けられています。

そのため、記念品が高額になる場合や、提供条件を付けて渡す予定がある場合には、あらかじめ専門家に確認しておくと安心です。
景品表示法の基礎や違反リスクについては、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
配布方法と管理のポイント
記念品をいつ・どのように配るかによって、運営の負担や得られる効果が変わります。主な方法は以下の3つです。
受付時に配布:来場者全員に確実に渡せますが、手荷物が増えてしまうことがあります。
アンケート回答後に配布:記念品が回答の動機になり、アンケート回収率を高めやすい方法です。
事後送付:来場者データを確認してから配布できますが、発送作業や送料の負担が発生します。
どの方法にもメリットとデメリットがあるため、内覧会の目的に合わせて選ぶことが大切です。
また、在庫管理の負担を避けたい場合は、デジタルギフトを活用すると運用がスムーズになります。
さらに、「誰に・どれだけ配布したか」という記録は、税務対応や次回施策の改善に役立つ重要なデータです。忘れずに残しておきましょう。
まとめ|内覧会を成功させる記念品選びのポイント
内覧会の記念品は、来場者へのお礼であると同時に、施設の印象づけや集客にも大きな役割を担います。
選ぶ際は、来場目的やターゲット層、予算だけでなく、法的・税務面への配慮も含めて総合的に判断することが大切です。
記念品を配布するときには、景品表示法などのルールを守りつつ、経理処理も適切に行いましょう。
以下の基本原則を押さえておくと、記念品がより効果的に機能します。
記念品選びの基本原則
- 実用性を重視する
- ターゲット層に合わせる
- 施設の特性を反映する
- 予算とのバランスを考える
記念品を上手に活用すれば、内覧会の価値は大きく高まります。自施設に合った記念品選びの参考として、ぜひ役立ててください。









