ダイバーシティ&インクルージョン(D&I/DE&I)とは?企業に必要な理由と実践方法

法人の人事・総務担当者として、D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)推進に取り組む企業は増えています。しかし、「宣言はした。研修も実施した。でも、現場では何も変わっていない気がする」——そんな声を、私たちは多くの企業担当者からお聞きしています。
giftee for Businessは、導入実績70,000件以上(2025年12月時点)の実績があります。さらに、その実績の中で、多くの人事・総務担当者の施策設計をサポートしてきました。その経験から見えてきたのは、D&Iが「制度」にとどまらず「文化」として根づく組織には、共通点があるということです。それは、一人ひとりへの感謝や称賛を「見える形」にし、継続する仕組みです。
本記事では、D&Iの基本概念から実践4ステップ、そして「形だけで終わらせないための感謝・表彰の文化づくり」まで、法人担当者に向けて体系的に解説します。
ダイバーシティ&インクルージョン推進でお困りのご担当者様へ
こんなお悩みはありませんか? ・D&I推進担当に任命されたものの、何から始めればいいのかわからない ・限られた予算と人員で、どう進めれば効果的なのか分からない ・どんな記念品やギフトを用意すべきか分からない
D&I施策を成功させるには、「理念を伝える」だけでなく、従業員一人ひとりが尊重され、参加しやすい環境をつくるための“仕組み”が重要です。特に従業員の価値観が多様化する中では、誰にとっても受け取りやすく、選びやすく、かつ運用負担が大きくならない施策設計が欠かせません。
そこでgiftee for Businessでは、企業の多様性推進を支えるための「従業員向けギフトソリューション資料」をご用意しています。資料では、デジタルギフトから体験ギフト、オリジナルグッズまで多様なラインナップを揃え、どんなバックグラウンドの従業員にもフィットするギフト選定の考え方を紹介しています。
従業員が自分らしく働ける環境づくりを前に進めたい方は、ぜひご活用ください。
D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)とは
D&Iの推進に着手する前に、まず「何を目指すのか」を明確にしておくことが重要です。定義だけでなく、ダイバーシティとインクルージョンの関係性を押さえてから、具体的な施策に進みましょう。
「D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)」は、「Diversity(多様性)」「Inclusion(包摂・包含)」の頭文字を取ったものです。最近では「Equity(公平・公正)」も加えて、「DEI」または「DE&I」と表記されるケースも増えてきています。
ダイバーシティ(Diversity)とは
「ダイバーシティ」は、日本語で「多様性」と訳されます。人には、以下のようにさまざまな違いがあります。
性別、年齢、国籍、人種、民族
障害の有無、性的指向や性自認
価値観、性格、考え方、宗教、文化、ライフスタイル
こうした違いを認め合うことが、ダイバーシティの実践の第一歩です。
インクルージョン(Inclusion)とは
「インクルージョン」は、多様な人々がその個性や能力を尊重され、活かされる状態を意味します。単に多様な人材がいるだけでは不十分で、誰もが安心して自分らしく活躍できる環境づくりが重要です。
もともとは、障害のある子どもを排除せず共に学ぶという教育の考え方にルーツがありますが、今では組織や社会における包摂的なあり方として広く用いられています。
また、よりインクルージョンに重きを置いて、D&Iではなく「I&D(インクルージョン&ダイバーシティ)」と順序を逆にして語られることもあります。まずは包摂の姿勢や土壌があってこそ、多様性が活かされるという考え方です。
ダイバーシティとインクルージョンの違い
ダイバーシティとインクルージョンは、どちらもD&I推進において欠かせない概念ですが、それぞれが指す内容は異なります。 ダイバーシティが「多様な人材を集めること」であるのに対し、インクルージョンは「集めた人材が活躍できる環境をつくること」 を意味します。
両者の違いを整理すると、以下のようになります。
項目 | ダイバーシティ(多様性) | インクルージョン(包摂) |
|---|---|---|
意味 | 多様な属性・背景を持つ人材がいる状態 | 多様な人材が尊重され、活かされている状態 |
焦点 | 「誰がいるか」(人材の構成) | 「どう活躍しているか」(組織の文化・仕組み) |
具体例 | 女性、外国人、障がい者などの採用 | 誰もが発言しやすい会議運営、柔軟な働き方の整備 |
たとえば、女性社員を多く採用しても、管理職への登用機会が限られていたり、育児との両立支援が不十分であれば、真の意味でD&Iが実現しているとは言えません。 多様な人材を「集める」だけでなく、一人ひとりが能力を発揮できる「環境」を整えることが、D&I推進の本質 です。
DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)とは
近年、D&Iに「Equity(エクイティ:公平性)」を加えた 「DE&I」 という考え方が広まっています。DE&Iとは、多様な人材を受け入れ(Diversity)、全員が活躍できる環境を整える(Inclusion)だけでなく、 一人ひとりの状況に応じた支援を提供する(Equity) ことで、真の意味での公平な機会を実現しようとする考え方です。
ここで重要なのが、 「平等(Equality)」と「公平(Equity)」の違いです。
項目 | 平等(Equality) | 公平(Equity) |
|---|---|---|
考え方 | 全員に同じものを提供する | 一人ひとりの状況に応じたものを提供する |
目的 | 同一の条件を与える | 同一の結果(機会)を得られるようにする |
具体例 | 全員に同じ研修を実施 | 経験やスキルに応じた研修プログラムを用意 |
たとえば、身長の異なる3人が塀の向こうを見ようとしている場面を想像してみてください。「平等」の考え方では、3人に同じ高さの台を渡します。しかし、背の低い人はそれでも塀の向こうが見えないかもしれません。一方、「公平」の考え方では、それぞれの身長に合わせた高さの台を渡すことで、全員が塀の向こうを見られるようにします。
DE&Iの推進においては、この「公平性」の視点が重要です。スタート地点が異なる人々に対して、画一的な支援を行うのではなく、個々の状況やニーズに応じたサポートを提供することで、誰もが同じスタートラインに立てる環境を整えることが求められています。
D&Iはダイバーシティ(集める)とインクルージョン(活かす)がセットで機能して初めて効果を発揮します。制度を整えた後、一人ひとりが「認められている」と感じられる環境をつくる継続的な取り組みが求められます。
なぜ今、企業にD&I推進が求められるのか
🆕 D&I推進は「やるべきこと」という義務感から着手する企業が多い分野ですが、今や経営戦略上の優先事項として位置づける企業が増えています。その背景には、次の4つの構造的変化があります。
- 労働人口の減少
- 価値観の多様化と技術の進化
- 国内におけるジェンダーギャップの課題
- 法的な要請と投資家等からの評価
それぞれ詳しく見ていきましょう。
労働人口の減少
日本では、少子化による生産年齢人口の減少が深刻化しています。これにより、企業は従来の採用戦略だけでは人材確保が困難な状況に直面しています。
このような背景から性別・年齢・国籍・障害の有無を問わず、幅広い人材が活躍できる環境整備=D&Iの実践がますます重要になっています。

総務省によると、少子高齢化の進行により、日本の生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに減少しており、2050年には5,275万人(2021年から29.2%減)に減少すると見込まれるという(出典:内閣府(2022)「令和4年版高齢社会白書」)
マーケットニーズの多様化
SNSの普及やサブスクリプション型ビジネスの拡大、そしてAIの活用が一般的となりつつある現在、消費者のニーズやビジネスモデルは急速に進化しています。
こうした変化の激しい時代において、企業が持続的に成長し、競争力を維持していくためには、多様な人材の視点や価値観を積極的に取り入れることが不可欠です。
また、技術革新が加速する中、異なるバックグラウンドやスキルを持つ人材が協働することで、組織全体の柔軟性・創造性・イノベーション力が高まり、新たな価値を生み出す原動力となるでしょう。
国内におけるジェンダーギャップの課題
世界的にはD&I推進が加速していますが、日本は依然として取り組みが遅れているのが現状です。たとえば、世界経済フォーラムが公表する「ジェンダーギャップ指数」において、2025年は世界118位と、女性管理職の比率や男女間の賃金格差にはまだまだ男女間で格差があることを示しています。
2025年の日本のジェンダーギャップ指数は世界118位(出典:世界経済フォーラム「Global Gender Gap Report 2025」p.227)
こうしたジェンダー不平等の解消は、組織の成長を阻むボトルネックとして、早急に取り組むべきテーマといえるでしょう。
法的な要請と投資家等からの評価
法的な要請も年々強まっています。女性活躍推進法の改正により、より多くの企業が行動計画の策定・公表を義務付けられるようになりました。さらに、投資家からのESG(環境・社会・ガバナンス)評価においても、D&Iへの取り組みは重要な指標となっています。
労働人口の構造的減少、技術革新のスピード、法的要請の強化という3つの外圧が重なり、D&I推進は「やるべきこと」から「やらなければ競争力を失うこと」に変化しています。
D&I推進で企業が得られる3つのメリット
D&Iの推進は、単なる社会的責任や「やるべきこと」にとどまらず、企業価値を高める経営戦略のひとつとして位置づけられつつあります。「ダイバーシティ経営」という言葉もあるように、D&Iは経営成果に直結する要素として、国内外で注目されています。
ここでは、D&I推進によって得られる以下の3つのメリットを紹介します。
- イノベーションの創出
- 離職率の低下に貢献
- 企業価値・外部からの評価(レピュテーション)向上
イノベーションの創出
多様な価値観・経験・視点を持つ人材が集まることで、組織のイノベーション創出力は飛躍的に高まります。異なる背景を持つ人同士の意見のぶつかり合いが、新たなアイデアや斬新な解決策を生み出す源となるからです。

たとえば、製品開発の場にこれまで参加していなかった層(女性、若年層、外国籍社員など)を参画させることで、それまで見落としていたニーズや課題に気づけるようになります。これにより、より多様なユーザーの視点に立った製品・サービス設計が可能となります。
また、この多様な視点は、マーケティングにも大きな強みを発揮します。たとえば、情報感度の高い若年層に向けた訴求を検討する際、当事者である若年層社員の意見を直接取り入れることで、リアルで的確なアプローチが可能になります。
このように、D&Iはプロダクト・サービスのイノベーション創出やマーケティング施策の質の向上を通じて、企業の競争力を大きく底上げする役割を果たすでしょう。
離職率の低下に貢献
従業員の満足度や働きがいは、給与や福利厚生といった待遇面だけでなく「働きやすさ」や「自身の適性に合った仕事ができているか」も大きく影響します。
たとえば、能力や適性に見合わない業務を長期間担当し続けると、成果が出づらくなり、やがて「自分はこの仕事に向いていないのでは」と感じてしまう従業員も出てきます。
このようなケースにおいても、D&Iの考え方を活用することで、一人ひとりの個性や適性に応じた柔軟な配置・育成が可能となります。結果として、従業員がやりがいを持ち、成長実感を得ながら働ける環境が整い、離職率の低下やエンゲージメント向上につながるのです。
企業価値・外部からの評価(レピュテーション)向上
求職者、投資家、取引先など、あらゆるステークホルダーが企業の価値観や社会的責任への取り組みに注目する時代となっています。その点で、D&Iの推進は単に社内環境の改善にとどまらず、企業のブランド価値や外部からの評価(レピュテーション)を高める重要な要素として機能します。
たとえば、求職者であれば、優秀な人材ほど自身の能力を最大限に発揮できる環境や、価値観の一致する組織文化を重視する傾向にあり、企業のD&Iへの取り組みは就職・転職先選びの重要な判断材料となっています。そのため、D&Iをはじめとした働き方改革を進め、誰もが安心して働ける職場環境を整備することは、人材獲得競争において強力なアドバンテージとなるでしょう。
さらに近年では、「人材をコストではなく資本と捉える」人的資本経営の観点からも、D&I推進は注目を集めています。この考え方は、従業員一人ひとりの能力や可能性に投資し、中長期的な企業価値向上を目指す経営戦略の中核とされています。
なお、人的資本経営の概要や実践方法、成功事例については、次の記事で詳しく解説しています。ご興味のある方はぜひご覧ください。
このように、D&Iの推進は社会的信頼、ブランド評価、人的資本の強化といった多面的な効果をもたらし、企業価値の向上に直結する戦略的取り組みとなっているのです。
D&I推進の具体的な領域・テーマ
「D&Iの推進」と一言で言っても、その領域・テーマは多岐にわたります。そのため、何をもって「D&Iが推進されている」と言えるのか、どのような分野で成果を出すべきかをあらかじめ明確にしておくことが重要です。
D&I推進において特に注目されることの多い主要領域には、
女性の活躍推進
外国人人材の登用
障がい者雇用の推進
LGBTQ+の人たちとの相互理解
があります。これらは多くの企業が取り組みの指標として設定しているものであり、D&Iの成果を測る際の重要な判断軸となります。
女性の活躍推進
D&I施策の中で最もよく知られているのが、性別に関係なく平等に活躍できる環境の整備です。
女性管理職比率の向上を目指した人事制度の見直し
育休・産休制度の充実や男性育休の推奨
女性社員のキャリア形成支援 など
などの取り組みを通じて、性別による機会格差をなくし、能力に応じた活躍の場を提供することが求められます。
外国人人材の登用
グローバル化が進む中で、国籍を問わず幅広い人材を受け入れることも、重要なD&I施策のひとつです。
ビザ取得や生活面での支援
言語や文化の違いを尊重する研修の実施
多言語対応の社内制度・マニュアルの整備 など
これにより、外国籍社員がスキルを最大限発揮できる職場づくりが進みます。多様な文化背景を持つ人材の活躍は、社内に新しい視点をもたらす効果も期待できます。
障がい者雇用の推進
障がい者の法定雇用率を満たすことは、法的義務であると同時に、企業のD&I姿勢が問われる指標のひとつです。
障害者雇用促進法により、一定規模以上の企業には障がい者の雇用が義務付けられていますが、単に人数を満たすだけでなく、以下のような施策が重要です。
バリアフリーな職場環境の整備
個別の配慮に基づく職務設計
支援体制(ジョブコーチ制度など)の導入 など
障がいの有無に関わらず、誰もが安心して働ける環境づくりが、企業の信頼性にも直結します。
LGBTQ+の人たちとの相互理解
近年、性的マイノリティの人たち(LGBTQ+※)との相互理解を深めるのもD&Iの重要なテーマとして注目されています。
※レズビアン(Lesbian)、ゲイ(Gay)、バイセクシュアル(Bisexual)、トランスジェンダー(Transgender)、クィア/クエスチョニング(Queer/Questioning)の頭文字に、+を付け加えた言葉で、性的少数者の総称
性的指向・性自認に関する社内研修の実施
通称名の使用、性別欄の見直しなどの制度改革
パートナーシップ制度の導入 など
このような取り組みを通じて、誰もが自分らしく働ける職場を実現することができます。

D&I推進のための4つのステップ

目指すべきゴールや取り組むべき領域が明確になったら、いよいよ実践フェーズです。D&I推進を進める上での基本ステップを4つに整理しました。このステップを踏むことで、効率的にD&I推進を進められるでしょう。
- 多様性の現状を可視化する
- 優先的に取り組むべき課題の特定
- 具体的な施策の計画を立てる
- 推進チームを編成し、施策を実行
Step 1: 多様性の現状を可視化する
施策を打つ前に、まず「自社がどこにいるか」を把握することが不可欠です。データなき施策は的外れになりがちです。まずは定量データとして、以下のような情報を集められるところから集めてみましょう。
従業員構成の多様性(性別、年齢、国籍、障がい者雇用率など)
採用・昇進・定着率のデータ(属性別の差異)
制度利用状況(育休取得率、時短勤務利用率) など
一方、定性データも重要です。従業員の声を直接聞くことで、数字だけでは見えない課題が浮かび上がってきます。具体的には以下のような方法があります。
従業員サーベイ(匿名での意識調査)
フォーカスグループインタビュー(特定グループの集中討議)
1on1ミーティングでの意見収集
社内SNSや提案制度からの声の収集 など
これらのデータを部門別・階層別に分析することで、組織のどこに課題が潜んでいるのかを可視化することができます。たとえば、「女性管理職比率が低い」という全社的な課題があったとしても、部門ごとに見れば特に課題が顕著な領域や、逆に先進的な取り組みが進んでいる好事例が浮かび上がってくるでしょう。
ただし、こうした分析のために行うヒアリングや調査において最も重要なのは、対象者の心理的安全性を確保することです。具体的には以下のような配慮が必要です。
回答は匿名であること
結果の共有範囲が限定されること
上記の内容を対象者に明確に伝え、納得してもらった上で実施すること
心理的安全性が確保されていなければ、正確な実態把握ができないばかりか、信頼関係の毀損や逆効果につながるリスクもあります。D&I推進は“安心して声を上げられる環境づくり”から始まると言っても過言ではありません。
Step 2: 優先的に取り組むべき課題を特定する
課題は多数あっても、リソースは有限です。「選択と集中」が推進スピードを左右します。
データ収集と分析によって課題が見えてきたら、次は「どの課題から着手すべきか」を見極めるフェーズに入ります。D&Iに関する課題は多岐にわたりますが、限られた人員・予算・時間のなかですべてに一斉に取り組むことは現実的ではありません。
自社の中で最もインパクトの大きい課題は何か
ステークホルダーの期待値が高いのはどの領域か
既存の取り組みとの連携で相乗効果が生まれるものはどれか
こうした観点から、着手すべきテーマを選定することで、無理のないかたちで、かつ成果につながるD&I推進が実現できます。
Step 3: 具体的な施策の計画を立てる
優先課題が明確になったら、次はそれを解決するための具体的な施策を計画する段階です。この際、施策の実現にはどれくらいの時間がかかるかという視点で整理することが重要です。
限られたリソースで継続的に取り組んでいくためには、下記のように時間軸に基づくロードマップの作成が効果的です。
短期施策(3か月以内)
例:アンケート調査の実施、社内研修の開催、現場ヒアリングの実施
中期施策(1年以内)
例:制度の見直し、キャリア支援プログラムの設計、評価制度へのD&I視点の導入
長期施策(3年以内)
例:企業文化の醸成、管理職層の構成変革、多様性を前提とした組織デザインの実現
このように段階的に取り組むことで、現実的なスケジュール感を持ちつつ、着実にD&I推進を進めることが可能になります。
▼ロードマップのイメージ
施策カテゴリ | 施策名 | 開始時期 | 完了目標 | 責任部門 |
|---|---|---|---|---|
短期施策 | D&Iに関する社内アンケート実施 | 2025-09 | 2025-10 | 人事 |
短期施策 | 無意識バイアス研修の開催 | 2025-10 | 2025-12 | 人事 |
中期施策 | 女性リーダー育成プログラムの設計 | 2026-01 | 2026-06 | 人事+各部門マネージャー |
中期施策 | 外国人社員向けおンボーディング改善 | 2026-04 | 2026-09 | 人事+総務 |
長期施策 | 評価制度の再構築(D&I視点) | 2026-10 | 2027-03 | 経営企画 |
長期施策 | 多様性を前提とした組織文化の浸透 | 2027-04 | 2028-03 | 全社横断プロジェクト |
Step 4: 推進チームを編成し、施策を実行する
優先課題と施策が明確になったら、いよいよ実行フェーズに移ります。この段階で鍵となるのが、部門横断型のD&I推進チームの編成です。
D&Iは人事部門だけの仕事ではありません。組織全体に関わる文化変革であり、全社的な取り組みが必要です。そのため、できるだけ多くの部門から多様なメンバーを集め、異なる視点や現場感覚を取り入れることが重要です。さらに、経営層や部門長クラスの参加があると、施策の推進力が高まり、社内への浸透も格段に進みやすくなります。
さらに、施策に関しては、1.クイックウィン施策から始める、2.施策の成果の見せ方も重要、この2点を覚えておいてください。
point1.クイックウィン施策から始める
本格的なD&I改革には時間がかかりますが、まずは短期間で成果が見える「クイックウィン施策」から始めるのが効果的です。小さな成功体験を積み重ねることで、組織の共感を得やすくなり、協力体制も整いやすくなります。
以下は、比較的リソースが少なくても実行でき、かつ効果が期待できる代表的なクイックウィン施策です。
▼代表的なクイックウィン施策
- 経営層からのメッセージ発信
- 成功事例・ロールモデルの共有
- ランチミーティング等の対話機会の創出
- 既存研修へのD&I要素の追加
- 社内イベントへの多様性の反映

point2.成果の見せ方も重要
これらの施策を実行する上で忘れてはならないのが「実施したこと」ではなく「何が変わったか」を示すことです。
▼成果の伝え方のおすすめ例
「研修を実施した」ではなく、「研修後に●%の参加者が○○の意識を持つようになった」
「イベントを開催した」ではなく、「参加者の●割が職場に対する安心感を感じた」
このように、定量・定性両面から効果測定を行い、成果を“見える化”することで、社内外への説得力も高まり、次の施策への弾みになるでしょう。
Step 5.日常の行動に落とし込む——感謝・表彰の文化づくり
Step 1〜3で「制度」を整えた後も、D&Iが「形だけ」で終わる企業と「文化として根づく」企業の違いは、このステップにあります。
D&Iが機能している組織を観察すると、共通して「感謝や称賛が日常的に見える形で届いている」という特徴があります。多様な働き方・価値観・バックグラウンドを持つ人材が「ここで働く価値がある」と感じるためには、制度だけでは不十分です。一人ひとりの貢献が認められ、感謝が届く仕組みが必要です。
感謝・表彰をD&I推進の「最後の1マイル」として設計する
施策 | D&Iとの接続 | 具体的なアクション |
|---|---|---|
社内表彰制度のデジタル化 | 多様な働き方(リモート・現場・パート)に関わらず、全員に平等に届く | 選択制デジタルギフトで個人の好みを尊重 |
永年勤続表彰の再設計 | 多様な人材が長く活躍する組織づくりの成果を可視化 | カタログギフト→選べるデジタルギフトへ切り替え |
繁忙期・特定貢献への慰労 | 多様な雇用形態・勤務形態の従業員全員を認める | 現場の従業員・派遣社員へのデジタル感謝状 |
ピアボーナス(称え合い) | 上司からだけでなく、仲間から多様な貢献を認める | 少額デジタルポイントの相互贈与 |
なぜ「選べるギフト」がD&I推進に適しているのか
従来の固定ギフト(商品券・カタログギフト)では、受け取る側の価値観・ライフスタイルの多様性に対応できません。特に、文化的背景・食の制限・個人の好みが異なる多様な人材が集まる組織では、全員が受け取りやすい「選べる体験」の設計がインクルージョンの体現になります。
giftee for Businessでは、1,000種類以上のギフトラインナップから受取人が自由に選べる「giftee Box」や「えらべるPay」を提供しています。コンビニ、カフェ、フィットネス、ファッションから各種スマホ決済ポイントまで、異なる価値観を持つ全従業員が喜べる選択肢があります。
また、デジタルギフトはコードで配布するため、勤務形態(リモート・現場・パート・派遣)を問わず、物理的な距離の壁なく届けられる点も、多様な働き方をする組織のインクルージョン実現に貢献します。
制度を整えた後も「感謝が届く仕組み」がなければ、D&Iは形式に終わります。選べるデジタルギフトによる表彰・感謝の文化づくりが、D&Iを日常の行動に落とし込む「最後の1マイル」です。
D&I推進を"形だけ"で終わらせないための3つのポイント
「宣言したのに変わらない」「研修は実施したが定着しない」——D&I推進でよくある落とし穴には、共通するパターンがあります。以下の3つのポイントを押さえることで、形式的な推進から本質的な文化変革へと移行できます。
アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)への対処
D&Iを阻む最大の壁のひとつが、「アンコンシャスバイアス」(過去の経験や見聞をもとに、無意識のうちに偏った見方をしてしまう心理的傾向)です。
たとえば「管理職には男性のほうが向いている」「若い人材のほうが成長する」という思い込みが無意識にあると、採用・評価・登用において多様性が損なわれます。
アンコンシャスバイアスへの対処として有効な施策
- 全従業員向けの無意識バイアス研修(認識させることが第一歩)
- 採用・評価プロセスの構造化(判断基準を明文化し、主観を排除)
- 多様なメンバーによる意思決定(単一の視点に偏らない体制)
心理的安全性の確保
D&Iが機能する組織の土台として、「心理的安全性」(安心して発言や行動ができる状態)の確保が不可欠です。Googleの「プロジェクト・アリストテレス」研究でも、高パフォーマンスなチームに最も共通する要素として「心理的安全性」が挙げられています。
D&I推進における心理的安全性の確保策
- 匿名でのサーベイ・フィードバック収集(発言しやすい仕組み)
- 失敗を責めない文化の醸成(挑戦を奨励するメッセージの発信)
- 多様な背景を持つ人材のロールモデルの提示(「自分も活躍できる」という実感)
「制度」から「文化」への昇華——感謝の可視化
D&I推進の最終ゴールは、制度の整備ではなく「文化の定着」です。D&Iが文化として根づいている組織には共通して「日常的に感謝や称賛が見える形で届いている」という特徴がある、と言われています。
「制度がある」から「一人ひとりが認められている」への転換を促す仕組みとして、次の施策が効果的です。
全従業員への定期的な感謝・慰労の仕組み化(繁忙期後の慰労ギフト等)
多様な貢献を認める表彰制度(成果・行動・チームワーク等、複数の軸での表彰)
「選べる」体験の提供(画一的なギフトではなく、個人の価値観に合わせた選択肢)
アンコンシャスバイアスを取り除き、心理的安全性を確保した上で、感謝の可視化によって文化として定着させる——この3段階のサイクルがD&I推進の本質です。
D&Iを推進する上での留意点
ここまで、D&I推進によって得られるメリットや、実践のステップについて紹介してきました。しかし、D&Iは既存の制度や価値観を見直す取り組みでもあり、組織にとっては少なからず変化を伴うプロセスです。
そのため、実行にあたっては以下のようなポイントに注意することが、スムーズかつ効果的な推進につながります。
◆推進時の留意点
- 方針を明確に全社に伝える
- 経営陣のコミットメントも重要
- 定性・定量、両方のデータから成果を把握する
方針を明確に全社に伝える
D&Iを推進する際には、従業員にとってこれまでの企業文化や働き方が変化する可能性があることを念頭に置く必要があります。変化に対する不安や戸惑いを軽減するためにも、施策の開始前に丁寧な説明とビジョンの共有が不可欠です。
D&Iの意義や期待される効果について、単に理念として語るのではなく、
なぜ今D&Iが必要なのか
自社がどのような課題を抱えており、何を変えていくのか
最終的にどんな組織文化や働き方を目指すのか
といった内容をできるだけ具体的に説明することが大切です。「企業として何を目指すのか」を全社で共通認識として持つことで、従業員の納得感と協力が得られやすくなります。
経営陣のコミットメントも重要
D&I推進の成功には、経営層の関与と明確なコミットメントが不可欠です。どれだけ現場が熱意を持って取り組んでも、トップの理解と後押しがなければ、施策の定着や社内への浸透は難しいでしょう。
経営層の支持を得るためには、ビジネス視点での説明が効果的です。
なぜD&Iが経営戦略として重要なのか
多様性がどのように業績や競争力につながるのか
他社が先進的に取り組む事例とその成果
投資家・市場からの評価(ESG・人的資本経営との関連)
など、データや事例を交えながら、説得力のある根拠を示すことがポイントです。経営陣が旗振り役となることで、組織全体が本気で取り組むべきテーマとしてD&Iを認識するようになり、施策の加速につながるでしょう。
定性・定量、両方のデータから成果を把握する
D&I施策を進める中で、数値目標を設定し、成果を可視化することは非常に重要です。たとえば「女性管理職比率○%」や「外国籍社員の採用数」など、目に見える指標があることで社内外への説明責任も果たしやすくなります。

しかし、こうしたKPIにばかり気を取られすぎると「働きやすさ」や「職場の実態」といった本質的な部分が置き去りになってしまう危険があります。
たとえば「女性社員の採用率を10%向上させる」といった数値目標を掲げることは、施策の方向性を明確にする上で効果的です。一方で、育児や介護との両立支援が整っていなかったり、ハラスメントのリスクや心理的安全性がもし万が一保たれていないと、せっかく採用した人材が定着せずに早期離職してしまう恐れがあります。
したがって、定量的なKPIだけでなく、以下のような定性的な評価指標も同時に重視しましょう。
「職場に安心感がある」と回答した従業員の割合
「自分らしく働けている」と感じる社員の声
施策後のエンゲージメントスコアや離職率の変化 など
このように、数字だけでなく、従業員のリアルな声もヒアリングして、可視化・共有していくことで、D&Iは一過性の取り組みではなく、文化として根づいていくでしょう。
ダイバーシティ&インクルージョン推進でお困りのご担当者様へ
こんなお悩みはありませんか? ・D&I推進担当に任命されたものの、何から始めればいいのかわからない ・限られた予算と人員で、どう進めれば効果的なのか分からない ・どんな記念品やギフトを用意すべきか分からない
D&I施策を成功させるには、「理念を伝える」だけでなく、従業員一人ひとりが尊重され、参加しやすい環境をつくるための“仕組み”が重要です。特に従業員の価値観が多様化する中では、誰にとっても受け取りやすく、選びやすく、かつ運用負担が大きくならない施策設計が欠かせません。
そこでgiftee for Businessでは、企業の多様性推進を支えるための「従業員向けギフトソリューション資料」をご用意しています。資料では、デジタルギフトから体験ギフト、オリジナルグッズまで多様なラインナップを揃え、どんなバックグラウンドの従業員にもフィットするギフト選定の考え方を紹介しています。
従業員が自分らしく働ける環境づくりを前に進めたい方は、ぜひご活用ください。
成功企業に学ぶD&I実践事例
事例1|P&G
P&Gでは、多様な人材が自分らしく働けるよう、一人ひとりのライフスタイルに合わせた柔軟な社内制度を導入しています。
たとえば、勤務時間は月単位で管理されており、コアタイムを満たせば日々の始業・終業時間は柔軟に調整可能。さらに、オフィスだけでなく自宅やその他の場所でも勤務できるほか、居住地も自由に選べるため、日本全国どこからでも働くことができるといいます。
また、LGBTQ+当事者とその支援者であるアライ社員を「GABLE(ゲイ・アライ・バイセクシュアル・レズビアン・トランスジェンダー・エンプロイー)」と呼び、経営層から全社員を対象としたGABLE研修や、アライ社員向けの定期講習や、社内ニュースレターや啓発イベントの実施などを実施。誰もが自分らしく働けるインクルーシブな職場づくりを推進しているといいます。
事例2 | パナソニック ホールディングス
パナソニックグループでは、DEIの推進を通じ「多様な人材がそれぞれの力を最大限に発揮できる、最も働きがいのある会社」になることをビジョンとして掲げています。その取り組みの一環として、毎年「グループDEIフォーラム」というイベントを開催しています。
これは、社内全体でDEIへの理解と共感を深め、行動につなげることを目的とするもので、
スローガンは「話そう。気づこう。越えよう。」。社員一人ひとりが多様性に向き合う機会を創出しています。
なお、2024年度のテーマは「アンコンシャス・バイアス」。グループCEOとCHROによるパネルトークや、パナソニック インダストリー株式会社 DEI推進室が制作した「アンコンかるた」を使った大会の模様を動画で配信するなど、社員の学びと気づきを促進するプログラムを実施しています。
※過去の経験や見聞をもとに、無意識のうちに偏った見方をしてしまう心理的傾向
事例3 | サイバーエージェント
サイバーエージェントでは、女性活躍を支援するユニークな制度「macalonパッケージ」を2014年に導入しました。この名称には、「ママ(mama)がサイバーエージェント(CA)で長く(long)働く」という想いが込められています。
導入当初は、女性特有の体調不良に対応する休暇制度「エフ休」や、「妊活休暇」「妊活コンシェル」など、妊活支援を含む5つの制度からスタート。その後、待機児童問題が深刻化した2016年には、認可外保育園に子どもを通わせる社員への補助制度「認可外保育園補助」など、3つの制度が追加されました。
さらに2024年7月には、卵子凍結に関する費用の一部を会社が負担する「卵子凍結補助」が新たに加わり、ライフステージに寄り添った支援がより一層広がっています。
あわせて知っておきたいD&I推進の知識
D&Iの推進を単なる制度導入で終わらせず、企業文化として定着させるためには、従業員一人ひとりの体験(EX)や日々の行動を変えるための周辺知識が不可欠です。ここでは、D&Iの成果を最大化するために密接に関わる「従業員体験(EX)」「評価文化」そして「社内イベント活用」という、3つの重要な実践テーマについて解説します。
従業員体験(EX)の向上とD&Iの関係
D&Iを推進する上で欠かせないのが、従業員体験(Employee Experience:EX)の向上です。EXとは、従業員が入社から退職までのあらゆる場面で得る「体験」を指します。
従業員一人ひとりが日々の仕事やキャリアの中で良い体験を積み重ねられると、多様な背景を持つ人材が安心して力を発揮できる土壌が育まれます。逆に、体験が不十分だと、せっかく多様性を確保しても活かしきれません。
特に次の3つは、インクルージョンを実現するうえで大切なポイントです。
オンボーディングプロセスの改善
キャリア開発機会の提供
フィードバック文化の醸成
これらを強化することで、組織全体の心理的安全性(安心して発言や行動ができる状態)が高まり、D&Iの成果がより確実に現れるようになります。
従業員体験についてさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事にて、EX向上の具体的な手法から測定指標まで詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
感謝を見える化するピアボーナスで育むインクルーシブな職場
D&Iを進める上で欠かせないのが、多様な貢献をきちんと評価する文化です。その方法のひとつが「ピアボーナス制度」です。
ピアボーナス制度とは、従業員同士が日々の仕事の中で感じた感謝や称賛を送り合う仕組みのことです。上司の評価だけでは見えにくい、さまざまな働き方や価値観に基づく貢献を、仲間同士で認め合えるようになります。これにより、すべての従業員が「自分の価値が認められている」と実感でき、インクルーシブな職場づくりにつながります。
特に効果的なのは、異なる文化背景を持つ従業員や、多様な働き方をしている従業員の努力を可視化できる点です。評価の視点が広がることで、組織全体に「多様性を尊重する意識」が自然に根づいていきます。
ピアボーナスについてさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事にて、制度設計のポイントから運用上の注意点まで詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
周年記念事業を通じてD&Iを浸透させる
企業の周年記念事業は、D&Iの価値観を全社に広める絶好のチャンスです。
たとえば、周年記念の施策の一環として社員に記念品を贈るとしましょう。その際、多様な従業員のニーズを考慮し、文化や価値観の違いを尊重したものを贈れば、自然とインクルーシブな企業文化を社員に実感してもらえます。
また、式典やイベントの企画段階からさまざまなバックグラウンドを持つ社員を参画させることも大切です。異なる視点を取り入れることで、すべての従業員が「自分ごと」として参加しやすく、より意味のある体験にできます。
さらに、周年という節目は、これまでのD&I推進の成果を振り返り、今後の方向性やビジョンを伝える場としても効果的です。記念行事を単なるお祝いで終わらせず、組織の未来につなげるメッセージ発信の機会にしましょう。
周年記念についてさらに詳しく知りたい方は、以下の関連記事にて、企画から実施までの流れと成功事例などを詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
よくある質問(FAQ)
Q. D&IとDE&Iの違いは何ですか?
D&Iは「多様性」と「包摂」の2つの要素で構成されるのに対し、DE&Iはそこに「公平性(Equity)」を加えた概念です。 D&Iが「多様な人材を受け入れ、活躍できる環境をつくる」ことを目指すのに対し、DE&Iでは「一人ひとりの状況に応じた支援を提供し、全員が同じスタートラインに立てるようにする」という視点が加わります。
近年は、単に同じ機会を与える「平等」ではなく、個々の状況に応じた支援を行う「公平」の重要性が認識されるようになり、DE&Iという表現を使う企業が増えています。
Q. D&I推進は中小企業でも必要ですか?
はい、企業規模に関わらずD&I推進は重要です。 むしろ中小企業だからこそ、D&Iを推進するメリットは大きいと言えます。
その理由として、以下の3点が挙げられます。
人材確保の観点
イノベーションの観点
法的要請の観点
まず、人材確保という点では、少子高齢化による労働人口の減少は中小企業ほど影響が深刻です。多様な人材が活躍できる環境を整えることで、採用競争力を高めることができます。
また、イノベーションの観点では、少人数の組織だからこそ多様な視点を取り入れやすく、新しいアイデアや事業機会が生まれやすくなります。
さらに、法的要請の観点では、女性活躍推進法の改正により従業員101人以上の企業は行動計画の策定・届出が義務化されており、今後さらに対象が拡大する可能性もあります。
大企業のような大規模施策を行う必要はありません。まずは自社の現状を把握し、できることから始めることが大切です。
Q. D&I推進の効果はどのくらいで現れますか?
施策の内容によって異なりますが、短期的な効果が見えるものと、中長期的に現れるものがあります。
時間軸 | 効果が現れる施策例 |
|---|---|
短期(3か月〜) | 社内研修後の意識変化、経営層からのメッセージ発信による認知向上 |
中期(1年〜) | 制度利用率の向上、従業員サーベイでの満足度改善 |
長期(3年〜) | 女性管理職比率の向上、離職率の低下、企業ブランドの向上 |
D&Iは組織文化の変革を伴う取り組みであるため、短期間で劇的な成果を期待するのは難しい面があります。しかし、 「クイックウィン施策」から始めて小さな成功体験を積み重ねることで、組織全体の共感を得やすくなり、長期的な成果につながりやすくなります。
定量的な指標(管理職比率、離職率など)だけでなく、従業員の声や職場の雰囲気といった定性的な変化にも目を向けながら、継続的に取り組むことが重要です。
Q. D&I推進の取り組みとして、まず何から始めればよいですか?
まず「現状把握」から始めることを推奨します。具体的には、従業員構成(性別・年齢・国籍・雇用形態など)のデータ収集と、匿名での従業員満足度サーベイの実施です。
現状が把握できたら、最もインパクトの大きい課題から優先的に着手します。並行して「クイックウィン施策」(経営層からのメッセージ発信・無意識バイアス研修・感謝・慰労ギフトの仕組み化など)を短期で実行することで、組織の共感を高めながら推進できます。
Q. D&I推進における「心理的安全性」とは何ですか?
心理的安全性とは、組織のメンバーが「発言しても罰せられない」「失敗を責められない」と感じられる状態のことです。Googleの「プロジェクト・アリストテレス(※)」研究では、高パフォーマンスなチームの最大の共通要素として心理的安全性が挙げられています。
※2012年、社内の複数のチームを対象に、どのようなチームが高い成果を生み出すのかを調査したGoogleの研究のこと
D&I推進において心理的安全性が重要な理由は、多様な背景を持つ従業員が「自分の意見を言える」「自分の価値観を認めてもらえる」と感じることで、初めてインクルージョンが機能するからです。匿名サーベイの実施、失敗を責めない文化の醸成、ロールモデルの提示などが有効な施策です。
Q. 社内表彰にデジタルギフトを活用するメリットは何ですか?
社内表彰にデジタルギフトを活用する主なメリットは3つあります。
第一に、多様な価値観への対応——受取人が1,000種類以上のラインナップから自由に選択できるため、文化的背景・ライフスタイルが異なる多様な従業員全員が喜べます。
第二に、多様な働き方への対応——リモート・現場・パートなど勤務形態を問わず、コードで即時に届けられます。物理的な場所の制約がありません。
第三に、運用の効率化——CSVファイルやAPI連携で一括発行・配布ができ、人事・総務担当者の業務負担を大幅に削減できます。
Q. D&I推進とデジタルギフトはどのように関連していますか? [NEW]
D&I推進の「インクルージョン(誰もが活躍できる環境づくり)」を実践する具体的な手段のひとつが、感謝・表彰の仕組みです。
「選べるデジタルギフト」は、多様な価値観・ライフスタイルを持つすべての従業員が受け取れる選択肢を提供します。また、多様な働き方(リモート・現場・パート)を問わず配布できる点で、雇用形態の壁を越えたインクルーシブな感謝の実践が可能です。
giftee for Businessでは、社内表彰・永年勤続表彰・繁忙期慰労・ピアボーナスなど、D&I推進に活用できる複数のデジタルギフトソリューションを提供しています。
まとめ |D&I推進は「感謝の可視化」から始められる
D&I推進は、宣言や制度整備だけでは完結しません。多様な人材が「ここで活躍している価値がある」と感じるためには、日常の中で感謝と称賛が届く仕組みが必要です。
D&I推進の第一歩は、現状把握とビジョンの言語化から。しかし、「形だけ」で終わらせないためには、Step 4「感謝・表彰の文化づくり」を早期に組み込むことが有効です。
ぜひ本記事を参考に、自社のD&I推進に「感謝の可視化」という視点を加えてみてください。
ダイバーシティ&インクルージョン推進でお困りのご担当者様へ
こんなお悩みはありませんか? ・D&I推進担当に任命されたものの、何から始めればいいのかわからない ・限られた予算と人員で、どう進めれば効果的なのか分からない ・どんな記念品やギフトを用意すべきか分からない
D&I施策を成功させるには、「理念を伝える」だけでなく、従業員一人ひとりが尊重され、参加しやすい環境をつくるための“仕組み”が重要です。特に従業員の価値観が多様化する中では、誰にとっても受け取りやすく、選びやすく、かつ運用負担が大きくならない施策設計が欠かせません。
そこでgiftee for Businessでは、企業の多様性推進を支えるための「従業員向けギフトソリューション資料」をご用意しています。資料では、デジタルギフトから体験ギフト、オリジナルグッズまで多様なラインナップを揃え、どんなバックグラウンドの従業員にもフィットするギフト選定の考え方を紹介しています。
従業員が自分らしく働ける環境づくりを前に進めたい方は、ぜひご活用ください。













