

約2か月で“特別な演出”を形に——三井住友トラストグループがドリンクに一工夫加えて実現した、参加型の100周年イベント
三井住友トラストグループ様は2024年に創業100年を迎えられ、その周年企画の一環として、2025年6月に各拠点やグループ会社約1,000名の社員が集う交流イベント「ワールドカフェ」を開催。このイベントでは、演出の一つとしてギフティのオリジナルドリンクをご活用いただきました。
さらに、このドリンクの首掛けを当日のアワードの投票用紙として活用することで、単なる懇親会のドリンクに留まらない“インタラクティブな体験”を演出されました。
オリジナルドリンクを使った投票企画は、実施までわずか2か月という短期間で進められたものの、参加者からは好評で「うち、こんな素敵なことをする会社だったんだ」といった声が上がるほど、社員の記憶に強く残る体験になったそうです。
今回は、このプロジェクトを担当された桐生佳歩さんに、企画の狙いからギフティへご相談いただいた背景、そして当日の手応えまで、詳しく話を伺いました。
三井住友トラストグループ株式会社

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全国
100周年の軸は「知る・感謝・挑戦」──1,000人が集うワールドカフェ
今回実施された「ワールドカフェ」について教えてください。
桐生さん:ワールドカフェは、当グループの100周年企画の一つとして、2025年6月にパシフィコ横浜で開催しました。全国に約150ある三井住友信託銀行の各拠点と三井住友トラストグループの関係各社から、最低1名以上の参加をお願いし、最終的には約1,000名の社員が集まる大規模なイベントとなりました。

三井住友信託銀行株式会社 人事部 100周年プロジェクト担当兼 採用チーム上席調査役 桐生佳歩さん
桐生さん:イベント全体は、社長の開会挨拶に始まり、100周年プロジェクト担当役員によるパネルトーク、ワークショップ、最後に懇親会という流れで構成しました。
ワークショップでは、イベントのタイトルにもなっている「ワールドカフェ」形式を採用。参加者(1チーム5~6人)が200卓ほどのテーブルに分かれて「参加者が考えている挑戦アイデアと悩み」「挑戦アイデアを推進していくためのポイント」「仲間といっしょに挑戦活動を有意義にするためにできること」の3つのテーマについて、テーマごとにテーブルを移動しながら話し合ってもらいました。

ワールドカフェには約1,000名が参加。参加にあたっては世代や職位などの制限は特に設けず、若手から部長クラスまで幅広い層の人たちが参加したという
なぜ、100周年企画に「ワールドカフェ」を開催することにしたのですか。
桐生さん:まず、100周年プロジェクトでは「知る・感謝・挑戦」という3つのテーマを軸に掲げています。自社の歴史を“知る”こと、お客様やパートナー企業様、共に働く仲間、そして自分を支えてくれている家族など、さまざまなステークホルダーへの“感謝”を伝えること。さらに、次の100年に向けて一人ひとりが“挑戦”し、その姿勢を称え合える企業文化をつくっていくことです。そのため本イベント以外にも所属部署単位での社員参加型のワークショップを複数回開催していました。
さらに、私たちも100周年を機に信託グループとして「チームで勝てる」組織となりたい、そのための社員間のネットワーキングの仕組みを作りたい、との思いがありました。そのため、グループ会社の社員も含めて意見交換を行える場としてワールドカフェを企画し、ワークショップで議論するテーマも「挑戦」を軸に設定したのです。
ワールドカフェを通じてグループ全体で「挑戦の企業文化醸成」を目指したいと思われたのですね。
桐生さん:はい。そのためにも、ワークショップの3つ目のテーマ「仲間といっしょに挑戦活動を有意義にするためにできること」では、話し合いの後にアンケートツールを使ったオンライン投票を行い、上位30のアイデアを掲出。その後の懇親会の場で“リアル投票”も行いました。
そして、このリアル投票では、ギフティさんのオリジナルギフトを活用させていただきました。乾杯用ドリンクにオリジナルの首掛けを付け、参加者がその首掛けを投票用紙として投票ボックスに入れる。これにより、ドリンクを楽しみながら能動的に企画に参加できる、いわゆる“インタラクティブな投票体験”を演出することができました。

ドリンクに付けられた首掛け。裏面は「仲間といっしょに挑戦活動を有意義にするためにできること」の回答結果から選ばれた人気30案をさらに絞り込む“投票用紙”として活用された
「その場限りの企画はなし」──参加型体験へのこだわり
なぜ、紙の投票用紙にされたのですか。
桐生さん:せっかく懇親会の場があるので、乾杯した流れで、紙で投票してもらうことで「手で投票をする」という“体験”を提供したいと思ったからです。
もともと今回の周年企画は「社員参加型の体験にしたい」という思いがありました。昨今、“モノ消費からコト消費へ”といわれるように「体験」に重きが置かれています。私たちとしても「何も残らない、その場限りの企画にはしたくない」と考えていました。
たとえば記念品を配って終わりにするだけではなく、社員が主役となり、一緒につくり上げる企画にしたい。その中で、投票をきっかけに新しいネットワークが生まれたり「うちの会社でもこんなことができるんだ」という新たな感動を感じてもらいたい——そういった想いも込めて、紙の投票用紙を採用させていただきました。
既存のセミカスタムサービスで、短期間でも特別な演出を実現
ギフティにご相談いただいた経緯を教えてください。
桐生さん:2024年3月頃に、人事部の別の担当者がギフティさんのデジタルギフトについてお話を伺う機会がありました。その際「Swag(※)」も提供していらっしゃることも伺いました。
※ロゴやコーポレートカラーなどその企業らしさが込められたオリジナルギフト。顧客や取引先、自社で働く従業員など、関係性の構築・維持・強化を目的に贈る特別なギフトとして活用されている
そこから約1年が経った2025年3月末、今回のワールドカフェを企画するにあたり「ただ大きな会場を用意するだけでは物足りない」「一回限りの装飾ではなく、参加者がインタラクティブに楽しめる仕掛けをつくれないか」と考えた中で「そういえば、ギフティさんの事例の中にドリンクの首掛けを使った体験型の施策があったはず。あれなら、参加者にとって記憶に残る体験になるのでは」と思い出し、改めて相談させていただきました。
2回目のご相談からイベントの実施まで、どのくらいの期間だったのですか。
池田さん:改めてご相談いただいたのが2025年3月末で、ワールドカフェの開催が6月6日でしたので、ほぼ2か月ですね(笑)。
この首掛け付きオリジナルドリンクの提供自体は、もともと弊社の既存オプションとしてご用意していたので、短期間でも実現できました。お客様から首掛けのデザインデータを入稿いただきさえすれば、規定のフォーマットに沿ってすぐに制作でき、納品可能です。

当日までのエピソードを語り合う担当者たち。左が株式会社ギフティ STUDIO GIFTEE Manager 池田亜矢子さん
桐生さん:今回のワールドカフェは準備期間が本当にタイトだったのですが、ギフティさんが前向きに対応してくださり、非常に助かりました。通常の業者さんであれば「その期間では難しい」と言われてもおかしくないスケジュールだったと思いますが、柔軟にご協力いただき、本当に感謝しています。
「うちの会社、こんな素敵なことを企画する会社だったんだ」
イベントを終えて、どのような手応えや感想をお持ちですか。
桐生さん:拠点や会社の垣根を越えたネットワーキングの場として、非常に意義のある会になったと感じています。
先ほども少し触れましたが、今回の企画では、社員同士のネットワーキングを後押しすることや「三井住友トラストグループ」の所属意識やロイヤルティを高めていくことも狙いの一つでした。今回、グループ会社の社員も含めたイベントを開催し「100周年をグループ全体で迎える」という認識を共有できたことは、非常に大きな成果だったと思います。
また、投票結果を見ると「社外の交流を増やしたい」「社内でイベントを開催したい」といった、人とのつながりに関するアイデアが多く挙げられていました。実際に、イベントをきっかけに「新しい取り組みを始めました」という声も届いており、イベント後の広がりも感じています。
ドリンクに関して、参加者の方々からの反応はいかがでしたか。
桐生さん:多くの方から「デザインが素敵」「かっこいいね」といった声をいただきました。100周年記念ロゴをあしらった首掛けのデザインも非常に好評でしたね。
池田さん:私が個人的に印象に残っているのは、イベント当日に会場の冷蔵庫にドリンクを入れていたときのことです。社員の方が手伝ってくださりながら「これ、どうしたんですか?」と声をかけてくださったんですね。他にも「これ誰が考えたの?」「桐生さん、すごくない?」「うちの会社にこんな素敵な仕掛けを考える人がいたんだ」と、嬉しそうに話してくださって、とても印象的でした。
また、今回のクラフトビールはお米からつくられているのですが、そのストーリーに関しても「そんな選び方もするんだ」「新しい発見だった」と言っていただけて……。
桐生さん:それは、私も嬉しいですね(笑)。

ギフトで“次の一歩”を後押しする仕掛けをつくる
今後のお二人の展望を教えてください。
桐生さん:周年とは直接関係ありませんが、今年10月に信託銀行として人事制度を見直し「会社と社員が対等な“選び-選ばれる”関係を目指す」という方針を掲げました。従業員には「この会社で働いて良かった」と思ってほしいですし、社員同士のネットワーキングをどう促進するかは、社内でも大きな課題になっています。
そうした中で「コミュニティに(自発的に)参加してみたい」「楽しかったから次も挑戦してみよう」と感じられるような、社員一人ひとりの“次の一歩”をそっと後押しするエッセンスが必要だと思います。今回のワールドカフェでは、それをオリジナルドリンクや首掛けの投票用紙という形で実現できたと感じており、今後もこうした仕掛けづくりをギフティさんと“挑戦”していきたいですね。
池田さん:今回は首掛け付きのオリジナルドリンクを活用いただきましたが、必ずしも“物理的なオリジナルギフト”にこだわる必要はないと考えています。シーンや贈る相手に合わせて、Swagのみならず、デジタルギフトや体験ギフトなど、さまざまな選択肢を提案できますし、最適な体験や仕掛けを設計できることもギフティの強みです。
ギフトを生業としてきた会社として、より良い体験や企画をお客様と一緒につくっていけると考えていますので、今後もぜひご一緒できれば嬉しいです。










