

味の素「アミノバイタル」30周年──「感謝」を届けるギフト施策で、ステークホルダーとの関係性を深化
味の素株式会社様は「アミノバイタル」のブランド30周年を記念して、取引先や流通パートナー企業向け、そして「アミノバイタル」のロイヤルカスタマー向けの2つのギフト施策を実施されました。
取引先や流通パートナー企業向けには、普段あまりスポーツをしない方々にも「運動を始めるきっかけにしてほしい」という想いを込めて「エネルギッシュでアクティブな毎日を」をコンセプトに、ワークアウトボトルをメインにしたギフトBoxをご用意。一方、ロイヤルカスタマーの方向けには「熱量が高いコアファンの方が本当に喜ぶものを贈りたい」との想いから「運動やスポーツへのモチベーションを高める、私だけのギフト」をコンセプトに、それぞれ異なるシリアルナンバー入りのランタンボトルをメインにしたギフトBoxが贈られました。
その結果、流通パートナー様をはじめ、取引先との商談や挨拶の場では会話のきっかけとなり、ファンの方々からはSNSを中心に多くの喜びの声が寄せられるなど、ステークホルダーとの関係性強化に大きく貢献したといいます。
今回は、味の素株式会社様の蘭洋介さんと奥田千尋さんらに、30周年施策の背景、成果、そして今後の展望についてお話を伺いました。

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全国
ステークホルダーへの「感謝」を伝える30周年に
まずは、味の素株式会社のみなさまの業務内容と、今回の施策における担当領域について教えてください。
蘭さん:私は「アミノバイタル」のブランディング、製品開発、販売管理などを担当しています。今回のギフト施策では、主に流通パートナー様などお取引先の方々に向けたBtoB向けのコミュニケーション施策を担当しました。

味の素株式会社 バイオ&ファインケミカル事業本部 スポーツ&ヘルスニュートリション部 マーケティンググループ マネージャー 蘭洋介さん
奥田さん:私はCRMチームとして、ファンづくりや継続的な関係構築を担っています。今回は、ファンコミュニティ「アミノバイタル®パートナーズ」に登録されている方々に向けたロイヤルカスタマー向けのコミュニケーションを担当しました。

味の素株式会社 バイオ&ファインケミカル事業本部 スポーツ&ヘルスニュートリション部 マーケティンググループ 奥田千尋さん
奥田さん:なお「アミノバイタル®パートナーズ」は、2024年2月に立ち上げた「アミノバイタル」の会員制コミュニティです。ファンの方々に向けて、限定コンテンツやキャンペーン、イベントなどを提供しながら「アミノバイタル」とファンの方々、そしてファンの方々同士の交流も生む場として運営しています。
「アミノバイタル」は今年30周年を迎えられ、その周年企画を実施されたそうですね。
蘭さん:「アミノバイタル」は、アミノ酸研究に長い歴史を持つ弊社が「スポーツにアミノサイエンス」をコンセプトに1995年に発売したスポーツサプリメントブランドです。そして、今年で発売から30周年を迎え、これまで「アミノバイタル」を支え続けてくださったステークホルダーの皆さまに「感謝」を届けたい、という思いで企画を考え始めました。
ステークホルダーの皆さまへの「感謝」が企画の出発点だったのですね。
蘭さん:はい。たとえばコロナ禍では、マラソン大会など、スポーツの機会そのものが失われた時期がありました。そうした中でも、「アミノバイタル」を小売店舗へ届けてくださる方や、販売を続けてくださる方がいました。そうした関係者の皆さまの支えがあったからこそ、このブランドを30年間続けることができた。だからこそ、まずはその「感謝」の気持ちをきちんと伝えたい、と思ったのです。
具体的な施策の内容を教えてください。
蘭さん:今回は流通パートナー様などのお取引先、そして「アミノバイタル®パートナーズ」の会員の方々、それぞれ異なるステークホルダーに向けて別々のギフトを用意しました。
お取引先様、たとえばドラッグストアやスーパーマーケットのバイヤーの方々にはギフティさんからご提案があった「エネルギッシュでアクティブな毎日を過ごしてほしい」という思いからワークアウトボトル・ポーチ、そして「アミノバイタル」をセットにしたギフトBoxを制作し、弊社の営業担当者が直接、手渡しする形でお届けしました。
奥田さん:一方、「アミノバイタル®パートナーズ」の会員の方々は、普段からスポーツを楽しまれている方が多いんです。そこで、トレーニング時に使えて“特別感”を感じてもらえるものをと考え、ギフティさんからご提案があった「スポーツへのモチベーションを高める、私だけのギフト」をコンセプトに、会員の方100名様にシリアルナンバー入りのランタンボトルを、これも同じくポーチや「アミノバイタル」をセットにしたギフトBoxにしてプレゼントしました。ボトルはひとつひとつ異なる番号を入れることで、“1点もの”として世界に一つだけ、自分だけのボトル、というオンリーワンのプレミアムさの特別感を演出しています。

お取引先様には「エネルギッシュでアクティブな毎日を」をコンセプトにワークアウトボトルを、「アミノバイタル®パートナーズ」の会員には「スポーツへのモチベーションを高める、私だけのギフト」をコンセプトに、シリアルナンバー入りランタンボトルを、ポーチや「アミノバイタル」とともに詰め合わせたギフトBoxにして贈られた
ストーリーから一緒に考えてくれるパートナーを求めて
30周年という節目に、さまざまな企画の選択肢があったと思います。その中で、なぜギフトという形を選ばれたのでしょうか。
蘭さん:まず、2023年ごろから「30周年に向けて“感謝”をコンセプトに、どんな取り組みを行うべきか」を社内で議論してきました。その中で自然と浮かび上がってきたのが、“ギフト”だったのです。
実は東京2020オリンピックの際、日本代表選手団へ特別仕様の「アミノバイタル」を開発・提供したことがありました。選手の皆さんに大変喜んでいただき、当時は「こうした取り組みができるのは『アミノバイタル』ならでは」と話題に。その経験もあり「30周年でも特別感のある取り組みをしたい」との想いから、自然とギフトという発想に至ったわけです。
奥田さん:私も得意先の方にギフトを渡した経験があるんですけど、年が経った今でも「あのときのこと、覚えてるよ」と話題にしていただけるんです。製品そのものというより「あのときの体験」が印象に残っているんだと思います。
そういった原体験もあり、デジタル中心の今だからこそ、あえて“モノとしてのギフト”にこだわりたかったんです。10年後に「あの30周年のときは、あのギフトだったよね」と思い出してもらえるような、記憶に残る特別な体験を届けたい──そんな想いがありましたね。
今回のギフト施策のパートナーにギフティを選んでくださった決め手を教えてください。
蘭さん:最終的な決め手は、やはり“ストーリーから一緒に考えてくださった”という点です。私たちは、単にギフトを贈りたいわけではなく「感謝の気持ちをどう体験として届けるか」を大切にしていました。その想いに共感いただき、ストーリー設計や贈るシーンの提案まで一緒に考えてくださったのが印象的でしたね。

たとえば、どのような提案をされたのでしょうか。ギフティの池田さん、教えてください。
池田さん:たとえば打ち合わせの際に伺ったのですが、お取引先の皆さまが、必ずしも日常的に「アミノバイタル」を飲まれているわけではない、という話を伺いました。そこで、運動を始めるきっかけになるよう、コンセプトを「エネルギッシュでアクティブな毎日を」に据えて、いくつかのギフト案をご提案させていただきました。
その中の一つが、今回ご採用いただいた、軽くてシンプルなデザインのワークアウトボトルです。運動だけでなくお仕事で使っていただいても違和感なく、その結果、日常の中で自然と「アミノバイタル」が“相棒”になっている──そういったシーンを思い描きながら提案させていただきました。

手前から、奥田さん、蘭さん、そして株式会社ギフティ STUDIO GIFTEE プランナー 池田亜矢子さん
“妥協は絶対したくない”──細部へのこだわりが生んだ特別感
奥田様は、ギフティの提案や伴走に対してどのようなご感想をお持ちでしょうか。
奥田さん:まず感じたのは、私たちの“熱量”を一瞬で汲み取ってくださったことです。今回のコンセプトである「感謝」は、単なるテーマではなく「アミノバイタル」を愛してくださっている方にどれだけ喜んでいただけるか、に真正面から向き合うものでした。その想いに、同じ熱量で寄り添ってくださったのが非常に印象的でした。
実は、「アミノバイタル®パートナーズ」の方々へのギフトであるシリアルナンバー入りのランタンボトルに関しては、内容が固まるまで本当に試行錯誤の連続でした。妥協は絶対にしたくなかったので、Tシャツやタオルなど、さまざまなアイテム案を検討しました。ギフティさんからも数多くのサンプルを送っていただき、素材の厚みや透け感、使いやすさなどを一つひとつ確認。「この生地は運動時に少し重いかも」「この透け感は女性に敬遠されるかもしれない」など、細部までチーム全員で議論を重ねた結果、男女問わず・年齢問わず、最も多くの方が使いやすいのはボトルだ、という結論に至りました。
さらにそこから、透明度やサイズ感に加え、「アミノバイタル」の30周年記念ロゴの印刷仕様など、細部に至るまでこだわり抜きました。
では、妥協のないギフトが完成した、と。
奥田さん:はい、そうですね!

ギフトを「渡す」ところから、体験の“全体設計”が肝に
ギフティからの提案で、特に印象的だったものはありますか。
蘭さん:個人的には、このボックスの外装デザインに強くこだわっていただいた点が印象に残っています。一部が箔押しで印字されている、とても高級感のある装丁で……。考えてみれば、ギフトというのはまず箱の外観を見て、受け取り、そして開ける。その一連の体験そのものが大切。そういった“贈るシーン”までしっかりとイメージし、細部にまでこだわってくださった点が非常に印象的でした。
また、「アミノバイタル」の30周年記念ロゴのカラーをあしらっているのですが、ロゴ自体は“花が咲くようにコミュニティが広がっていく”ことをイメージしたデザインになっています。その世界観がこのボックスの外装とも非常にマッチしており、私もとても気に入っています。
奥田さん:確かに、このロゴのカラーには、これまでの「アミノバイタル」の製品で使われてきたパッケージカラーすべてが取り入れられています。そのため「この色でなければならない」という明確な指定がありました。その繊細な色味を丁寧に再現・調整してくださったことが、本当にありがたかったです。

ギフトBoxは、手渡した瞬間の感動体験をより豊かにするため、表面に箔押しで文字を印字。さらに「アミノバイタル」の30周年記念ロゴのカラーをアクセントとして取り入れることで、全体を色彩豊かで華やかなデザインとなっている
池田さん: 確かにボックスもこだわって制作させていただきましたね。ギフトを「渡す」というコミュニケーションにおいては、最初から最後まで一貫した体験設計が重要です。そこは我々としても常に意識しながらクライアント様には提案させていただいています。
今回でいえば、ファンの方々にはご自宅にお届けし、お取引先様には営業担当の方が直接手渡しする──その渡す瞬間の印象や体験がどう残るかを考えながら、ご提案させていただきましたね。

1,500件以上と、過去最高の応募数を記録
ギフトに関して、反響はいかがでしたか。
蘭さん:たとえばドラッグストアやスーパーマーケットの現場では「ギフトをきっかけに久しぶりに商談ができた」「改めてご挨拶の機会になった」といった声が営業担当者から上がってきていますね。バイヤーの皆さんはお忙しく、なかなかアポイントが取りづらいという課題もある中で、今回のギフトがそうした会話のきっかけになったと感じています。
奥田さん:ファンの方々向けには「アミノバイタル®パートナーズ」上で抽選キャンペーンという形をとらせていただいたのですが、過去最高となる1,500件以上の応募をいただきました。また、応募時には任意で「応募の動機」を書く欄を設けていたのですが、驚くほど多くの方が長文で熱いメッセージを寄せてくださいました。「『アミノバイタル』との出会い」や「どれだけ長く使い続けているか」といったエピソードを丁寧に書いてくださっていて、改めて「アミノバイタル」が多くの方に愛されているブランドであることを実感しましたね。
また、キャンペーンでは当選連絡こそお伝えしていましたが、あえて「発送日」や「内容」は事前に知らせませんでした。サプライズとして“届いて開ける瞬間のワクワク”を楽しんでいただけるようにしたんです。その結果、SNSなどで「届きました!」「箱を開けたらすごい!」といった投稿が多数見られました。
最後に、取引先様やファンの皆さまとどのような関係を築いていきたいか、展望を教えてください。
蘭さん:私たちは「アミノバイタル」は本当に良い製品だという自負があります。だからこそ、この価値をより多くの方に届けていきたい。そのためには、作る・運ぶ・売るという一連のプロセスを支えてくださる皆さまとの関係が欠かせません。少しでも多くの方にご協力いただきながら、一緒にブランドを育てていけたらと思っています。
奥田さん:ブランドの成長には、使ってくださる皆さんの“愛”が不可欠です。今回の企画を通じて「『アミノバイタル』をもっと好きになった」という方がたくさんいらっしゃったかと思います。そうした方々がさらに増えていけば、自然と周囲の人にも勧めたくなるはず。そういった輪をどんどん広げていけるよう、今後も活動していきたいと思います。







