喜ばれるおしゃれな退職祝いギフト|相場や選び方・贈る際のマナーも解説

「退職祝い」とは、企業が退職者に対し、これまでの感謝や労いの気持ちを込めてギフトを贈ることです。これは、退職者への感謝を伝えるだけでなく、企業が「従業員を大切にする姿勢」を示す絶好の機会にもなります。近年では「アルムナイ採用(※)」が増えており、退職後も会社に好感を持ち続けてもらうことで、将来的な再雇用の可能性や、消費者としての関係維持など、長期的に企業にとって大きなメリットをもたらします。
ただし、ギフトなら何でもよいわけではなく、退職者の新たな門出を祝う気持ちを込めたものを選ぶことが重要です。また「定年退職」「転職」「出産」「寿退社」など、退職理由によってふさわしいギフトも異なります。
本記事では、退職祝いの概要やマナー、ギフトの選び方、おすすめのギフト例を解説します。また、退職祝いとして避けるべきギフトについても紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。
※他社への転職や起業など、さまざまな理由で退職した人を再雇用する採用のこと
退職祝いのプレゼント選びにお悩みの担当者様へ
・金一封や百貨店の商品券・カタログギフトを贈っているが、本当に喜ばれているのか不安 ・従業員は基本リモート勤務で記念品の郵送が負担になっており、もっと手軽に贈りたい
上記のようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ「従業員向けギフトソリューション紹介資料」をお読みください。
本資料では、退職ギフトをはじめ、従来に多い金一封や商品券に代わり「体験ギフト(旅行・レストランなど)」など、ワンランク上のギフトの紹介や、オリジナルギフトカード・オリジナルグッズの事例を紹介しています。無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
退職祝いとは
退職祝いとは、退職する従業員に対して、今までの感謝やねぎらいの気持ちを伝えるためのギフトです。
長く会社に貢献して定年退職する従業員
出産や結婚を機に家庭に入る従業員
転職や独立で会社を去る従業員
に対して、今までの感謝や労いの気持ちを伝えるためのギフトです。相手のこれからの門出を祝うためにも、相手が喜ぶものを選んで贈ることが大切です。
退職祝いを会社から贈ることで期待できる二つの効果
従業員がお金を出し合うのではなく、会社から退職者にギフトを贈ることを検討しているというケースもあるでしょう。そのような場合、以下のような効果が期待できます。
会社への貢献に対する感謝を伝えられる
従業員を大切にする企業姿勢を示せる
これらの効果について解説します。
会社への貢献に対する感謝を伝えられる
会社から退職祝いを贈ることで、退職する従業員のこれまでの貢献や努力を労い、「お疲れ様でした」という気持ちを伝えられます。そうすることで、退職後も良好な関係を維持でき、転職先での活躍を通じて、将来的な人材の紹介や業界情報の交換など、新たなビジネスパートナーとして活躍してくれる可能性もあるでしょう。
従業員を大切にする企業姿勢を示せる
退職する従業員に退職祝いを贈ることで、従業員を大切にし、適切に評価する企業姿勢を示すことができ、残る従業員のモチベーション向上につながります。また、退職者が会社に対して良い印象を持って去ることで、企業の評判にもプラスの影響を与えるでしょう。
退職祝いを贈る際のマナー
退職祝いを贈る際には、熨斗(のし)や水引などに関するマナーを把握しておきましょう。
退職祝いの場合、水引はお祝い事に用いる紅白の蝶結び、もしくは花結びを選びます。表書きは、相手との関係性や退職理由に合わせて記載しましょう。たとえば以下です。
一般的な場合:「御礼」
喜ばしい退職(転職・独立など)の場合:「御祝」や「おはなむけ」
病気などやむを得ない理由での退職の場合:「御礼」が適切(「御祝」は避ける)
また、贈り物にメッセージを添えるのも良いでしょう。
【メッセージ例1-定年退職】
長年にわたり第一線でご活躍され、本当にお疲れ様でした。○○さんのこれからの人生が、ますます充実したものになりますようお祈りしております。
【メッセージ例2-転職】
○○さん、○年間お疲れ様でした。一緒に頑張った日々は私たちにとって大切な思い出です。新しい職場でも、きっと素晴らしい活躍をされることでしょう。新天地でのさらなるご活躍を心よりお祈り申し上げます。
【メッセージ例3-寿退社】
ご結婚おめでとうございます!○○さんの新生活の門出を心から祝福申し上げます。これからは二人三脚で素晴らしいご家庭を築かれますようお祈りいたします。
退職祝いの予算相場
退職祝いの予算は、贈る相手の役職や在職期間によって異なります。一般的な従業員には3,000円〜10,000円程度が相場ですが、重要な役職や長年勤務した方には、会社への貢献度を考慮してより高額な予算が設定されることもあります。
以下は、役職ごとのおおよその予算相場(イメージ)です。
一般社員 | 3,000~10,000円 |
---|---|
主任・係長クラス | 10.000~20,000円 |
課長 | 20,000~30,000円 |
部長 | 30,000~50,000円 |
役員・社長 | 50,000~100,000円 |
高すぎるプレゼントは相手に気を遣わせてしまい、安すぎるプレゼントも失礼にあたる可能性があるため、適度な金額を設定することが重要です。退職者の会社への貢献度や在職期間に応じて、予算を調整するのが望ましいでしょう。
退職理由ごとの退職祝いの選び方とギフト例
では、ここから具体的に、退職理由別でギフトの選び方と、具体的にどのようなものが適しているかの例をご紹介します。
定年退職の場合
定年退職される方には、長年の会社への貢献に対する感謝の気持ちを込めたギフトを贈りましょう。勤続年数を考慮して予算を組むのがおすすめです。
相手の趣味に関連するものや、第二の人生を彩るようなものを選ぶと、「定年後の人生を楽しんで欲しい」という気持ちを表現できるでしょう。
▼ギフトの例
【オーダーメイドのゴルフグローブ】

引用:高島屋オンラインストア
ゴルフ好きな方に贈るなら、オーダーメイドのグローブがおすすめです。パッケージには申込用紙が入っており、受け取った方が自分で型をとり、色や刺繍を選べます。自分の手になじむグローブで、定年退職後もゴルフを楽しんでもらえるでしょう。
【名入れウイスキー】
お酒が好きな方に贈るなら、ボトルに名前を入れられる商品を選ぶのがおすすめです。高級で普段気軽に飲めない銘柄を選び、さらに名入れで特別感を演出しましょう。ただしお酒を贈るなら、定年退職する方の好みを事前に把握しておくことが大切です。
【体験ギフト】
受け取った方が選べる体験ギフトを贈るのもおすすめです。旅行が好きな方なら、旅先で楽しめるアクティビティや陶芸などの体験を楽しんだり、そうでない方もスパやカフェなどでゆっくりと疲れを癒したりできます。体験ギフトにもさまざまなものがあり、贈る相手に合わせて選べる点が最大の魅力です。
転職・独立の場合
転職や独立によって退職される方には、会社への貢献度に応じた実用的なギフトがおすすめです。次の職場でも使えるビジネスグッズや文房具などは、使いやすく喜ばれやすいでしょう。また贈る側としても「転職先でも頑張ってほしい」という気持ちを込められます。
▼ギフトの例
【高級ボールペン】

引用:PARKER公式サイト
新天地でも活躍してほしいという気持ちを込めて、高級なボールペンを贈ってはいかがでしょうか。転職・独立後もボールペンを使うたびに、自社のことを思い出してもらえるでしょう。
【コーヒーギフト】
よくコーヒーを飲みながら仕事をしていた方には、コーヒーギフトもおすすめです。「新しい環境でも、これを飲んで頑張ってね」という気持ちを込めて贈りましょう。
【入浴剤】
入浴剤は、「疲れを癒して新天地で頑張って欲しい」という気持ちを込められます。普段は購入しないような、少し高級なものを選ぶと、喜ばれやすいでしょう。
出産・寿退社
出産や結婚を機に退職される方には、「新たな生活を応援・祝福している」ことが伝わるような、新生活で使用できるアイテムがおすすめです。特に、調理器具などのような実用的なアイテムは喜ばれやすいでしょう。
▼ギフトの例
【ペアグラス】
寿退社される方には、ペアグラスのように二人で使えるものを贈ると喜ばれやすいでしょう。ただし、あまり凝ったデザインのものを選ぶと趣味とは異なるものを贈ってしまう可能性があるため、シンプルなデザインのものを選ぶのがおすすめです。
【おしゃれな調理器具】
新生活を応援するなら、おしゃれな調理器具もおすすめです。調理器具は実用性も高く、重宝してもらえるでしょう。
【マタニティ用ボディケアギフト】
出産のために退職する方には、マタニティクリームなど妊婦さんの体をいたわれるようなボディケアギフトがおすすめです。すでにお腹がかなり大きくなっているのであれば、産後や赤ちゃんにも使えるものを選ぶとより喜ばれるでしょう。
また、出産を理由に退職するケースだけでなく、産休を取得し復職を予定している従業員へのギフトを検討するシーンもあるでしょう。その際は、妊娠中の体調や生活スタイルに配慮しつつ、実用的なアイテムを選ぶと喜ばれます。
心身を労わるスキンケア用品や体に優しい飲食物、リラックスグッズなどがおすすめです。また、相手が自由に選べるデジタルギフトも、気遣いの伝わるスマートなプレゼントです。
さらに詳しく知りたい方は、別記事「気持ちが伝わる産休プレゼントおすすめ12選!相場やマナーも解説」にて、産休祝いのギフトの選び方について解説しています。ぜひあわせてご覧ください。
従業員向け・福利厚生制度のギフト選びに悩んだら
・金一封や百貨店の商品券・カタログギフトを贈っているが、本当に喜ばれているのか不安 ・従業員は基本リモート勤務で記念品の郵送が負担になっており、もっと手軽に贈りたい
上記のようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ「従業員向けギフトソリューション紹介資料」をお読みください。
本資料では、退職ギフトをはじめ、従来に多い金一封や商品券に代わり「体験ギフト(旅行・レストランなど)」など、ワンランク上のギフトの紹介や、オリジナルギフトカード・オリジナルグッズの事例を紹介しています。無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
退職祝いとして贈るべきではないもの
退職祝いは、退職する従業員の新たな門出を祝うためのものです。しかし、ふさわしくないものを贈ることはマナー違反となるため、相手が不快にさせてしまう可能性があります。
そのため、贈るべきではないものはしっかりと把握しておきましょう。
足で踏みつけるもの
靴下・バスマット・スリッパなどの足で踏みつけるものは、「相手を踏みつける」という見下した意味になります。特に、目上の方に贈る場合は避けるべき贈り物です。
ヘアケア用品のくし
「くし」は「苦」や「死」を連想させることから、贈り物としては縁起が悪いものとされています。特にマナーや伝統を重視する目上の方への贈り物の場合は、マナー違反と感じられる可能性があるため、避けておいた方が無難でしょう。
日本茶
日本茶自体は縁起が悪いとされる贈り物ではありません。しかし、弔辞の際に贈ることが多いため、人によっては縁起が悪いと感じてしまう可能性があります。もし、お茶を贈るなら日本茶ではなく、紅茶などほかのお茶を選びましょう。
刃物やハンカチ
ハサミや包丁など、何かを切る際に使用する刃物は、縁を切ることを連想させます。また、ハンカチは漢字にすると「手巾(てぎれ)」と書き、さらには涙を拭く際にも使用することから、縁を切ることだけでなく、別れや悲しみなども連想させるため、お祝いの贈り物として避けるべきとされています。
現金
「退職後の生活の足しに」という印象を与えてしまう可能性があるため、特に目上の方への贈り物としては避けた方がよいでしょう。
一方で、現金を贈ることには「好きなものを選んでほしい」という意図がある場合もあります。しかし、目上の方への贈り物としては控えるのが一般的なため、代わりにカタログギフトや体験ギフトを選ぶのがおすすめです。
さらに、最近では、受け取った人が多数のギフトチケットから自由に組み合わせて選べるデジタルギフトも、退職祝いとして注目されています。
ギフトカードやデジタルギフトなど現物以外の選択肢も
退職祝いは、ここまで紹介したような現物のギフトを贈るケースが多いものの、人の好みはそれぞれであるため、本当に喜ばれるギフトを選ぶのは難しいものです。そこで、そのような悩みを解決する方法として、近年ではデジタルギフトを贈るケースも増えています。
ギフトカードや商品券
ギフトカードや商品券は、現金のような利便性と贈り物らしい特別感を兼ね備えた、さまざまなシーンで人気のギフトです。発行タイプには紙、カード、デジタルの3種類があり、使えるシーンもショッピングや旅行など多岐にわたります。そのため、贈る相手や目的に応じて適切なものを選ぶことが重要です。選ぶ際は、以下のポイントに注目しましょう。
利用できる店舗や使い道の自由度
有効期限の長さ
相手の趣味やライフスタイルへの配慮
退職する従業員の好みがはっきりしていないなど、ギフトを選んでも喜んでもらえるかどうか不安がある場合には、こうした受け取り手が自身で好きなものと交換できるギフトが安心です。
さらに詳しく知りたい方は、別記事「14種類の人気商品券・ギフトカードを徹底解説!喜ばれるギフトの選び方とは」にて、人気ギフトカードや商品券を紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。
デジタルギフト
デジタルギフトとは、電子マネーや商品引換券など、オンラインで手軽に贈れるギフトの総称です。企業では、マーケティングキャンペーンの景品や福利厚生、謝礼など、さまざまな用途で活用されています。スマートフォンで簡単に利用でき、好きな商品を選べるタイプや、即時利用可能な利便性から、非常に高い満足度を得られるギフトです。
ギフティの「giftee Box」では、たとえば1,000円分のギフトカードを送ると、受け取った人が好きなブランドのカフェギフトやアイスクリームギフト、ギフト券などに交換できます。

ギフティの「giftee Box」では、たとえば1,000円分のギフトカードを送ると、受け取った人が好きなブランドのカフェギフトやアイスクリームギフト、ギフト券などに交換できます。
在庫管理や発送作業が不要で効率性が高い点や、柔軟性のある予算設定が可能である点など、企業側のメリットも豊富です。退職までの期間が短い場合など、現物のギフトを選定する時間に限りがあるようなケースでも、デジタルギフトは効果的といえます。
さらに詳しく知りたい方は、別記事「【法人事例あり】デジタルギフトとは|使い方や種類について解説!」にて、デジタルギフトの特徴について解説するとともに、企業における具体的な活用事例も紹介しています。ぜひあわせてご覧ください。
まとめ
本記事では、退職祝いに関するマナーや予算相場、選び方を解説しました。
現金を贈ることには「好きなものを選んでほしい」という意図がある場合もあります。しかし、目上の方への贈り物としては避けた方がよいとされています。
そこで、好きなものを選べるカタログギフトや、電子チケットから自由にえらべるデジタルギフトも、退職祝いとして注目されています。
相手に本当に喜ばれる退職祝いを選ぶのは、意外と難しいもの。そのため、受け取り手が自由にえらべるタイプのギフトも、ぜひ選択肢のひとつとして検討してみてはいかがでしょうか。