二代目経営者と従業員の自然な交流を生む、今までにない福利厚生
従業員の誕生日や結婚・出産祝い、勤続祝いなどにあわせて、毎月の定期便として体験ギフトをお届けする「お祝い定期便」。日頃の疲れが取れるエステや整体、夫婦やご家族で楽しめるクルージングやレストランなどの体験を贈れるギフトサービスです。
株式会社三崎恵水産では、経営者と従業員、従業員と従業員同士のコミュニケーションを促す目的から、本サービスを導入いただきました。代表取締役社長の石橋さんは「プレゼントが社員に届いたときと、社員が実際に体験したあと、お礼をきっかけに2回の会話が生まれる」と語ります。本記事ではお祝い定期便を導入いただいた背景や、その後の効果をお伺いしました。
社内のコミュニケーションに課題を感じられている経営者・人事担当者の方はぜひご一読ください。
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代替わり経営者であるがゆえの、従業員との距離感への悩み
株式会社三崎恵水産 代表取締役社長 石橋 匡光氏
神奈川県の三浦半島南端・城ヶ島に本社を持つ、マグロ専門卸問屋・三崎恵(みさきめぐみ)水産。三崎港は、世界中から遠洋漁業のマグロ船が集まる港として知られる基地。同社は現在、同港に水揚げされる三崎マグロの問屋業を中心に、水産物の加工・販売を行っています。
1986年創業の同社は、初代の石橋幸男氏がトラック一台でまぐろの行商をスタートさせたことから始まります。「父は、三崎港からまぐろをトラックに積み、関東周辺に直接卸し、後に甲信越まで広げました。今でいう“産直”のはしりだったと聞いています」。そう説明するのは、2020年に経営を引き継いた石橋匡光(まさみつ)氏です。
匡光氏が二代目社長に就任したのは、コロナ禍の真っただ中。一旦会社を休業せざるを得ない状況に追い込まれ、窮地(きゅうち)に立たされます。しかし、これまでの事業の見直しを深く考える契機になったと匡光氏は振り返ります。
ホテルや旅館などの観光外食向け卸しが事業のメインでしたが、パンデミックがはじまるとその需要はほぼゼロに。国内事業が非常に厳しい中、同社を支えたのが2013年から力を入れていた海外事業でした。世界的な日本食ブームも後押しし、シンガポールへの初出荷を皮切りに、アジア各国や中東諸国、アメリカへと輸出が広がっています。
それでもコロナ禍では年商が半分に減るなど、手放しで楽観視できる状態ではありませんでした。長く続いた創業者の経営とは違う手法、急速な時代の変化の不安などから、会社を去る人も少なくなかったと言います。
三崎恵水産の本社前に広がる三崎港
二代目経営者は、創業者のカリスマ性のもとで働いていた従業員からの厳しい評価、そして期待など、創業者以上の成功を求められると言っても過言ではありません。水産業界はいわゆる男性社会で、トップダウン式がほとんど。「同社も例外ではなく、創業者時代は社長が“黒”と言えば、たとえ白に見えても“黒”だった。でもこの業界も、多様な意見やアイディアが必要になる時代が来ているので、自分の会社から少しずつでも変えていきたいんです。いずれ現場の従業員から、新しいアイディアがどんどん生まれるような会社にしていきたい」と語る匡光氏。
しかし、長年染み付いた意識はすぐに変わるものではないため、まず手始めに着手したのが、福利厚生の改革でした。「以前は福利厚生と言っても新年会や忘年会のような、飲み会くらいしかなかったんです。それを社内に部活制度を設けて、活動費を福利厚生費から出すようにしました。ゴルフ部や釣り部、園芸部などなんでもかまいません。ただし、3部署以上・5人ずつ集めることがルールです。これによって、同じ趣味の人が集まって会話が増え、従業員同士のコミュニケーションが活発になりました。一人ひとりの自主性の育成にもつながっていると感じています。」
社内部活動で従業員同士の交流が生まれる中、代替わり経営者である自分と従業員との距離感に悩んでいたという匡光氏。「熱血で情熱的な創業者に比べて、自分はクールというか、冷たく見られているのではないかと感じたんですね。冷静な判断をしなければならない場面は多々ありますが、従業員に対して感謝の気持ちや情はちゃんとあることを知ってもらうには、どうしたらいいのだろうと……。」
先代社長は、従業員の誕生日に感謝の気持ちを一筆書いて渡していたと言います。自分も誕生日に何か還元したい気持ちはあるものの、一筆書くのは性に合わないなと思っていた匡光氏。
コミュニケーションツールとしての福利厚生
従業員の誕生日に、メッセージカードを添えた体験ギフトを自宅へ贈っています
そんなとき、目に入ったのがソウ・エクスペリエンスの体験ギフト『お祝い定期便』でした。「福利厚生の一貫として、従業員への誕生日プレゼントに使わせていただいています。事務的にならないように、あえて従業員の自宅に届くようにしています。体験ギフトを贈って思いがけず良かったのは、2回コミュニケーションが生まれる点でした。チケットが届くと、『社長、家に誕生日プレゼントが届きましたよ。ありがとうございます』と、お礼を言いに来てくれます。そして、チケットを使った後には、『◯◯に行ってきましたよ』と、その体験はどうだったかの報告を話しに来てくれるんです。会話が生まれますし、これは予想外にうれしいことでした。」
そのときの自分に合った体験を、自分で考えて選べるのがいい
昨年、始めて体験ギフトを贈られたという、勤続13年の40代男性にも話を伺いました。 「ギフトが届いたときは業務が非常に忙しい時期だったので、実はそのときはすぐに予約せず保留に。仕事が落ち着いたタイミングで、予約サイトを閲覧し、自分の好きな体験を探して予約しました。体験チケットの有効期間は、発送日から半年間あるのもいいですね。体に疲れが溜まっていたので、整体を選びました。実は生まれて始めての整体。最初は緊張しましたが、心身ともに癒やされました。もっと早く体験すればよかったです。(笑)」
※本事例は、ソウ・エクスペリエンス株式会社の事例となります。